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物損


 車両格落ち損害

代車料に続き「車両格落ち損害」を追及します。
検討に先立ち、被害者は承知しておいて下さい。
損保各社は「格落ち損害」を支払うつもりを全く持っておりません。
「格落ち損害」とは
「修理を行っても修理技術の限界から完全に原状回復出来ない為に発生する損害」を言います。
東京地裁S61-4-25判決によると、具体的には

塗装など外観上に僅かな色ムラや色変化が残ること。 車の性能が落ちること。
走行時にハンドルが振れる、車体の振動、異音がするなど車の機構や部品に不具合な部分が生じること。
修理の不具合から車の使用期間が短縮されること。
事故歴により下取り価格が低下すること。

の見解が示されています。

ですから「格落ち損害」は保険会社に請求することが可能なのです。
しかしあらゆるケースで「格落ち損害」を請求できる訳では有りません。
これまでの判例を分析する限り、要件の目安は次の通りです。


乗用車であること。
新車登録後5年以内の乗用車であること。
修理費用は20万円以上で、その乗用車の時価の10%以上であること。


例えば、私のエスティマ ハイブリッドは時価500万円ですが、修理費用が50万円であれば「格落ち損害」の請求が可能です。
では「格落ち損害」として幾ら請求出来るのかを検討します。

これまでの判例によれば、修理費用の30%が圧倒的に多く認められているのです。
従って「修理費用の30%」が当面の請求の目安です。 事故情報調査会調べによれば、ここ12年の物損裁判例は661件です。
この内「格落ち損害」に関するものが144件です。 この144件の内94件、つまり3分の2が「格落ち損害」が認められているのです。
認められなかった50件は全て、先に述べた3条件を満たしていません。
認められた94件の内41件が「格落ち損害額」を修理費の30%と認めております。 被害者の皆様、「格落ち損害」は修理費の30%が認められるのが一般的です。
自信たっぷりに交渉しようではありませんか。

S56-12-21〜H12-3-29の20年間に112件の訴えがなされています。 この内82件が認められているのです。 判例を要約すれば 新車登録後5年以内の乗用車であること。 修理費用が20万円以上で、その乗用車の時価の10%以上であること。 が「格落ち損害」請求の条件とされており、修理費用の30%が「格落ち損害」として認められております。但し、この条件以外にも認められる場合もあります。

H8-9-20神戸地裁は
「保険屋さんが修理費に格落ち損害を加えて経済的全損を訴えた事案」に対しこれを認める判決を出しました。一定条件のもとで「格落ち損害」を認めるのは裁判所では常識となっているからです。この破廉恥な保険屋さんはN火災です。統合されて現在は存在しておりませんが?

ところが、被害者が請求すると保険屋さんは「門前払い」の取り扱いです。修理費用が70万円であれば格落ち損害は21万円です。「21万円を請求するのに弁護士雇って裁判してくる筈がない」こう読んでいるからです。この読みは正にその通 りで非常に鋭いのです。資本主義経済社会では100円を請求するのに200円は使わないのです。
多くの被害者は、保険屋さんの修理見積を担当しているアジャスターに格落ち損害の支払を請求します。⇒彼らは好人物が多いのですが権限を持たされていません。「会社に報告しておきますが多分認められないと思います」と答えるのがやっとです。⇒何の返事もなされません。痺れを切らした被害者が保険屋さんに電話をします。⇒応対に出た担当は殆どが女性です。「格落ち損害は認めておりません」木で鼻をくくったような対応です。⇒何日も待たされた挙句にこれでは被害者も切れてしまいます。⇒加害者に電話し保険外の支払を要求します。⇒弁護士の登場です。「裁判で認められたら払いますよ」となってしまうのです。
裁判で認められているのに、現実の対応は「門前払い」こんな理不尽なことはありません。
被害者も嘆いてばかりではなく、交渉力を磨いて攻撃を 続ける必要があります。



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