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交通事故外傷と後遺障害


■1歩行者と四輪車・単車との事故(1)電車と乗客、ホームでの事故click!

■(2)飼い犬と自転車運転者との事故click!

■(3)歩行者同士の衝突click!

■(4)ゴルフ場における歩行者とゴルフカートとの衝突、click!

■(5)飼い犬の大型犬に噛まれる、click!

■(6)コンビニ駐車場をバックした車と歩行者の衝突click!

■(7)バスターミナルでの、歩行者横断衝突click!

■(8)衝突を避けようと、欄干を飛び越えて転落、click!

■(9))3歳の男子がスーパー駐車場内において貨物車後輪で轢かれる、click!

■(10)スーパー駐車場の車両通路に佇立中の被害者に免停者が衝突click!

■(11)高速道路サービスエリア内での歩行者と車の衝突click!

■(12)車両誘導員に衝突click!

■(13)スケートボードで滑走、車道に飛び出した事故click!

■(14)交通誘導員に道路工事の特殊作業車が衝突click!

■(16)ボンネットに腹ばいclick!

■(17)加害車の前面にしがみつくclick!

■(18)ドアノブにつかまり、負傷click!

■(19)カーブ地点で荷台に乗車中の被害者が転落?click!

■(20)ドアミラーにしがみつき、電柱に激突?click!

■(21)窓枠につかまり電柱に激突?click!

■(22)客待ちで重列停車のタクシーに抗議した被害者が引きずられて負傷?click!

■(23)横断歩道上に横臥して轢過されたもの?click!

■(24)歩道上における除雪車と歩行者の衝突?click!

■2四輪車同士の事故(1)後進中のタクシーに、路外から進入した車が追突click!

■(2)救急車との衝突click!

■(3)センターオーバー衝突click!

■(4)山岳道路での正面衝突事故click!

(5)緊急出動の消防車に100%過失

判例タイムズ・赤本にない過失割合を判例で検索
 

2四輪車同士の事故

 
(5)緊急出動の消防車に100%過失
H10-3-20、名古屋地裁判決、平成8年(ワ)2457号、100:0

T字型交差点を右折しようとした普通貨物車は、サイレンに気づき急停止しました。
一方、右後方対向車線からサイレンを鳴らし時速80kmで接近した消防車は、普通貨物車に衝突はしていないのですが、
交差点前方のブロック塀に激突、全損となりました。

裁判所は、消防車の自損事故と判断、100%過失を認定する珍しいパターンです。


本件の事故発生状況について、
本件交通事故現場は、最高速度が50kmに制限され、追い越しのための右側部分へのはみ出しが禁止されている車道と歩道の区別のある片側1車線、幅員7.2mの東西道路と、幅員約5.0mの中央線のない道路とがT字型に交わる交差点である。

 

本件事故発生状況について、
普通貨物車は、東西道路を西に向かって時速約40、50kmの速度で運転、本件T字型交差点を右折するため、手前約28.4mの
地点で時速約20kmに減速、右ウィンカーを点滅、交差道路との段差を考慮し交差点直前で一旦停止した後、ゆっくりと発進させたところ、約2mを進んだ地点で右側バックミラーに右後方から対向車線上を進行してくる消防車を認め、ブレーキをかけ停止している。
交差点内の停止であるが、右側に十分に消防車が通過する余地を残して停止している。

他方、消防車は、火災発生の通報を受けて緊急出動中であり、本件交通事故現場付近の東西道路を西に向かって時速約70、80kmの速度で、サイレン2機を鳴らし、赤色灯と前照灯を点灯した状態で走行していた。

消防車には、隊長の谷口豊明他が同乗、運転者は、本件交通事故現場付近の直線道路に至り普通貨物車と白いライトバンが
先行しているのを認め、先行するライトバンの後方約45mの地点で消防車が通るので左に寄って止まるように広報し、
センターライン上に進路を変更した。
再度、広報をしながら約49.0m走行すると、右ライトバンが左ウィンカーを点滅させ左に寄って停止し、約58m前方の普通貨物車も停止しているように見えたことから、運転者は隊長の承諾の下、対向車線に完全に進入して先行する2台を追い越そうと走行を続けた。

ところが、約30m走行、普通貨物車との距離が約30.8mになった地点で、普通貨物車が右折しようとしていることに気づき、衝突の危険を感じ、急ブレーキをかけるとともにハンドルを右に切ったところ、消防車は、交差点北西のブロック壁に衝突し、さらにその
反動により消防車の後部と普通貨物車の前部とが衝突した。

消防車のサイレンは、普通貨物車の後方約79mの地点で確認が可能である。
 

本件事故の過失割合について、
上記の事実から、普通貨物車については、後方約79mに消防車が迫った地点で、これに気づくことが可能であり、交差点付近にいた普通貨物車としては、道路交通法40条1項により、交差点を避け、かつ、道路の左側に寄って一時停止をしなければならない注意義務があり、これを怠って漫然と右折を開始した過失が認められる。
さらに、道路交通法53条1項、道路交通法施行令21条により、右折しようとする本件交差点から30m手前の地点で右ウィンカーを点滅させて合図をすべき注意義務があり、右折の合図についても若干遅れた過失が認められる。

しかしながら、道路交通法28条では、消防車が走行する車両を追い越すときは、反対の方向等の交通に十分注意すると共に、
前車等の速度、進路、道路の状況に応じてできるだけ安全な速度と方法で進行しなければならない注意義務が課せられている。

普通貨物車にとって、本件交通事故現場付近において対向車線にはみ出して追い越す車両があること、制限速度を大きく超える高速度でそれを行う車両があることを予測することは困難であり、しかも、本件交差点で右折するに際し徐行しており、消防車が
後方から迫っていることに気がつくや、消防車が通る十分な余地を残した状態で、直ちに被告車を停止させている。

他方、消防車は、緊急事態であるとはいえ、消防車の走行、高速度での走行、対向車線へのはみ出しが他の交通に与える危険についての理解が不十分で、職務に熱心なあまり、先行する普通貨物車の動静や本件交通事故の現場が交差点であって交差道路から進入する車両等が存在する可能性などに対する配慮を怠ったまま、漫然と高速度での走行を続けたため、普通貨物車のとった適切な行為により十分事故の発生を避けることが可能であった状況であったにもかかわらず、自ら消防車をブロック壁に衝突させ、その反動で普通貨物車の前部に衝突させたことが認められる。

運転者と同乗の隊長の証言からは、もっぱら行為の持つ適法性のみに重点を置いた指導が行われている状況が窺われ、
緊急自動車に対して他の車両と区別して特に許されている行為について、その行為が本来何故他の車両について禁止されているのか、その危険性や他の交通への配慮を十分理解させるような指導が行われているとは思われない。

本件交通事故の態様からすると、本件交通事故はもっぱら消防車の過失のみによる自損事故であって、それに普通貨物車が巻き込まれたものであると評価するのが相当であり、先に指摘した普通貨物車の過失と本件交通事故の発生との間には相当因果関係が存在していると認めることはできない。

消防車の速度が制限速度違反とならない場合であっても、単にそれは、消防車の運転者の行為が刑事上の責任を問われるか
否かの問題であるにすぎないから、右相当因果関係の判断について影響を及ぼすものではい。


■(6)踏切不作動での電車と自動車の衝突click!

■(7)駐車場内で、切り返し中に衝突click!

■(8)高速道路のSAにおける後退駐車時の衝突click!

■(9)高速道路、料金所付近での衝突、click!

■(10)ETCレーンにおける追突事故click!

■(11)トンネル内で停止してチェーンを装着している車に追突、click!

■(12)トンネル内の追突事故、click!

■(13)道路にはみ出した庭木の責任、click!

■(14)路外から右折進入したクレーン車と対向車の衝突、click!

■(15)フォークリフトの公道無免許運転、click!

■(16)道路に爪部分をはみ出して停車中のフォークリフトと直進車の事故click!

■(16)道路に爪部分をはみ出して停車中のフォークリフトと直進車の事故click!

■(17)車線を変更して急停止した車に、後続車が追突、click!

■(18)先行車の積み荷が落下して急停止した乗用車に後続の大型貨物車が追突、click!

■(20)双方が青色信号で通過したと主張click!

■(21)夜間、無灯火の耕耘機に後続車が追突、click!

■(22)交差点にバックで進入した加害者と、この交差点を右折した被害者との衝突click!

■(23)自宅の車庫に後退して車庫入れ中に駐車車両と衝突したもの、click!

■(24)路外進入車を回避して樹木に激突、お互いは未接触の事故、click!

■(25)一方通行逆送車click!

■(26)路外からの犬の飛び出しで急停止、追突となったもの、click!

■(27)海上におけるサーファーとウィンド・サーフィンとの衝突click!

■(28)河川内におけるジェットスキー同士の衝突事故click!

■(29)ジェットスキー同士の衝突事故click!

■3単車と四輪車の事故(1)中央線のない山間部道路における対向車との衝突click!

■(2)未接触事故、路外左折車を回避して転倒click!

■(3)未接触事故、合図なしの進路変更四輪車を回避して転倒した動二輪車click!

■(4)未接触のサンキュー事故、click!

■(5)側道一方通行路からバックで進入click!

■(6)停電による信号機無転倒時の出合い頭衝突click!

■(7)路上作業中のフォークリフトの爪部分に、逃走中の原付が衝突、click!

■(8)右折のトラクターと直進単車との衝突、click!

■(9)単車を牽引中の事故、click!

■(10)第二車線歩道上で横臥していた被害者を轢過、click!

■(11)パーキングの鎖で二輪車が転倒click!

■(13)T字型交差点における競走馬と自動二輪車の衝突click!

■(14)バレーボールに乗り上げ原付自転車が転倒、click!

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