骨片の転位の程度により4タイプに分類され、治療法の選択がなされています。
1、2型に対しては保存療法を、2型の内、骨片の存在により完全伸展が不能な例、
前方動揺性が強い例と3型については、オペの適応となります。
症状は、膝関節の捻挫、打撲後に、急激に膝関節が腫れて強い痛みを訴え、膝を伸展することができなくなります。
診断では、XP検査と注射器による関節液の吸引が行われます。
転位がない、軽微なときは、XPで判断できませんが、
膝関節内で骨折や靱帯損傷があるときは、吸引した関節液に血液が混入します。
骨折の有無を評価するのにはCT、MRIが有用です。
治療は、整形外科にて整復と固定が行われます。
顆間隆起が完全に剥離して、骨片の固定が不可能なときは、オペによる整復固定が行われますが、
そうでないときは、保存的に徒手整復後、膝関節を20°屈曲位に固定します。
保存的療法では、平均すれば、4〜5週の固定期間です。
予後は良好で、後遺障害を残すことは、ほとんどありません。
しかし、発見が遅れたものや、発見後、放置されて陳旧化したものは、
膝の可動域制限や関節の安定性を失い動揺関節を生じます。
当方の出番です。
𦙾骨顆間隆起骨折における後遺障害のキモ?
1)私は、大人の𦙾骨顆間隆起骨折は、前十字靱帯損傷と捉えてアプローチしています。
私のところに相談に来られるのは、ほぼ全員が、発見が遅れたもの、発見するも放置され陳旧化したものばかりですが、
Lachmanテストを行い、脛骨の前方引き出しのレベルを確認しています。 |