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交通事故外傷と後遺障害


■1.眼の仕組みと後遺障害についてclick!

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■3.外傷性眼瞼下垂 (がいしょうせいがんけんかすい)click!

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■12.外傷性散瞳 (がいしょうせいさんどう)click!

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■13.涙小管断裂 (るいしょうかんだんれつ)click!

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17.水晶体脱臼、無水晶体眼

17.水晶体脱臼、無水晶体眼
 


眼球には、角膜と水晶体の2つのレンズがあります。
いずれも無色透明の組織で、角膜は、形が変わらない固定レンズ、水晶体は、見るものの距離に応じて厚みが変わる可変レンズの役目を果たしています。
外界からの光は、角膜で70%程度の屈折を完了し、残りの30%は水晶体で行っています。
水晶体自体では、厚みを変化させることはできず、このレンズに周りから力を加えるのが毛様体とチン小帯=毛様小体です。

近くのものを見るときは、毛様体筋に力が入り、水晶体は大きく膨らみます。
毛様体と水晶体の間が狭くなり、毛様体につながっている細い筋肉線維=チン小帯は緩むのです。
目の屈折力は強くなり、近くのものに焦点を合わすことができます。
反対に、遠くのものを見るときは、毛様体の力が抜けます。 毛様体が小さくなると、これに付着しているチン小帯の周囲が引っ張られることになり、水晶体は薄くなり、遠くのものがハッキリと見えることになります。
参考までに、虹彩は、明暗調節を行う筋肉です。

外傷性水晶体脱臼では、ほとんどで水晶体が摘出されています。
摘出しても、目が見えるの、ドキッとする傷病名ですが、水晶体脱臼の外傷や、白内障では、水晶体の摘出は珍しいことではなく、摘出した状態を無水晶体眼と呼びます。

水晶体は眼の中では可変レンズの役目を果たしていると説明していますが、レンズがなくなると、30%程度の屈折力が不足することになり、それを補う眼鏡、コンタクトレンズを装用しなければなりません。

眼鏡では、かなり度の強い凸レンズが必要となり、片眼だけの無水晶体症では、不同視を発症するところから、コンタクトレンズによる矯正が行われています。

一般的には、水晶体を摘出後に、眼内レンズ=人工水晶体を挿入しており、このときは眼鏡、コンタクトの装用は必要なくなります。 メガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズには、調節力がなく、老眼の進行した状況でピントのあう距離が狭まることになり、若くても老眼鏡を併用しなければならなくなります。

水晶体亜脱臼・脱臼における後遺障害のキモ?

1)視力に大きな低下がなく、軽度の水晶体亜脱臼について、
軽度なものであっても、複視の後遺障害を残すことが予想されます。
複視には正面視での複視、左右上下の複視の2種類があります。

検査には、ヘスコオルジメーター=ヘススクリーンを使用し、複像表のパターンで判断します。


ヘスコオルジメーター

複視の後遺障害の認定要件は、以下の3つとなります。
)椰佑複視のあることを自覚していること、
眼筋の麻痺など、複視を残す明らかな原因が認められること、
ヘススクリーンテストにより患側の像が水平方向または垂直方向の目盛りで5°以上離れた位置にあることが確認されること、

正面視で複視を残すものとは、ヘススクリーンテストにより正面視で複視が中心の位置にあることが確認されたもので、正面視以外で複視を残すものとは、上記以外のものをいいます。

複視は、眼球の運動障害によって生ずるものですが、複視を残すと共に眼球に著しい運動障害を残したときは、いずれか上位の等級で認定することになります。

正面視の複視は、両眼で見ると高度の頭痛や眩暈が生じるので、日常生活や業務に著しい支障を来すものとして10級2号の認定がなされます。

左右上下の複視は正面視の複視ほどの大きな支障は考えられないのですが、軽度の頭痛や眼精疲労は認められます。
この場合は13級2号の認定がなされます。

眼球の運動障害

10級2号

正面視で複視を残すもの、

11級1号

両眼の眼球に著しい調節機能障害、または運動障害を残すもの、

12級1号

1眼の眼球に著しい調節機能障害、または運動障害を残すもの、

13級2号

正面視以外を見た場合に複視の症状を残すもの、

2)水晶体の摘出による調節力の喪失について、
水晶体を摘出すると、ピントが合わなくなり、ぼんやりとしか見えない状態になります。
オペ後は、メガネを装用するのですが、強い遠視のレンズで分が厚く、このメガネをかけるとモノが歪み、
大きく見える、拡大率が20〜35%で、周辺部がぼやけて見えるのです。
片目の水晶体脱臼では、メガネによる矯正は不可能であり、コンタクトレンズを使用します。

メガネに比較すると、歪みが消失、鮮明度は向上し、拡大率は2〜12%ですが、
コンタクトレンズに慣れない人には難しさがあります。
これらに対して、眼内レンズは、もっとも自然に近く、ほとんどは、眼内レンズの適用となります。
しかし、メガネ、コンタクトレンズ、眼内レンズであっても、調節力は存在しません。
このため、遠方にピントを合わせる眼内レンズでは、手元用のメガネが必要となります。

眼の調節機能は、水晶体が担当しています。
水晶体は、近くのモノを見るときは膨張、遠くのモノを見るときは縮小して、奥の網膜に像を結びます。
カメラに置き換えれば、水晶体は、ピント合わせの働きをしているのです。

調節力は、ジオプトリ(D)の単位で表します。
検査にはアコモドポリレコーダーが調節機能測定装置として使用され、
調節力が2分の1以下となったものが後遺障害の対象となります。


アコモドポリレコーダー
※5歳年令ごとの調節力=治癒時の年令

年令

15

20

25

30

35

40

45

50

55

60

65

調節力

9.7

9.0

7.6

6.3

5.3

4.4

3.1

2.2

1.5

1.35

1.3

交通事故による1眼の受傷では、他眼との比較で調節力を、両眼の受傷では、上記の年齢別調節力値により判断します。

ただし、調節力の1.5Dは実質的な調節機能を失っている状態であり、
被害者の年令が55歳以上であるときは、等級認定の対象になりません。
老眼鏡を使用していること、すなわち、調節力を失ったことを意味しています。

眼球の水晶体を摘出し、調節力が完全に失われたときは、等級に該当するのですが、
このケースでも55歳以上は、等級認定の対象になりません。

調節機能障害は、アコモドポリレコーダーを使用し、少なくとも3回以上の検査を重ね、
その結果がほぼ一定で、正常な人の2分の1以下であれば、著しい調節機能障害で、
単眼で12級1号が、両眼で11級1号が認定されます。

3)視力の低下について、
視力は、万国式試視力表で検査します。 等級表で説明する視力とは、裸眼視力ではなく、矯正視力のことです。
矯正視力とは、眼鏡、コンタクトレンズ、眼内レンズ等の装用で得られた視力のことです。
ただし、角膜損傷等により眼鏡による矯正が不可能で、コンタクトレンズに限り矯正ができるときは、
裸眼視力で後遺障害等級が認定されています。

眼の直接の外傷による視力障害は、前眼部・中間透光体・眼底部の検査で立証します。

  
スリット検査   直像鏡

前眼部と中間透光体の異常は、スリット検査で調べます。
眼底部の異常は、直像鏡で検査します。
視力検査は先ず、オートレフで裸眼の正確な状態を検査します。

例えば水晶体に外傷性の異常があれば、エラーで表示されるのです。
その後、万国式試視力検査で裸眼視力と矯正視力を計測します。


オートレフ

前眼部・中間透光体・眼底部に器質的損傷が認められる場合、つまり、眼の直接の外傷は、先の検査結果を添付すれば後遺障害診断は完了します。


■18.外傷性白内障 (がいしょうせいはくないしょう)click!

■19.眼窩底破裂骨折 (がんかていはれつこっせつ)click!

■20.視神経管骨折 (ししんけいかんこっせつ)click!

■21.硝子体出血 (しょうしたいしゅっけつ)click!

■22.外傷性網膜剥離 (がいしょうせいもうまくはくり)click!

■24.外傷性黄斑円孔(がいしょうせいおうはんえんこう)click!

■25.眼底出血 網膜出血・脈絡膜出血click!

■26.眼球破裂 (がんきゅうはれつ)click!

■27.続発性緑内障 (ぞくはつせいりょくないしょう)click!

■28外傷性斜視click!

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