本検討会は、医療技術の進歩により醜状の程度を大幅に軽減できている障害については、当該障害の程度に応じて適切に評価すべきとの結論に至った。
この場合、障害等級表の評価は、医療技術の実情や諸外国の取扱いも参考にしつつ、労働能力の喪失の程度を考慮して行うことが必要であるが、医療技術の進歩に伴い、醜状を相当程度軽減できるとされた障害についても、術後の醜状は術式を行った範囲に広範に残存するものも少なくないことから、単純に現行より下位の等級に当てはめることは妥当ではない。
具体的には、外貌障害に関する現行障害等級表の段階設定を改正しない場合、7級に達しないものは12級で評価することになるが、例えば、長い線状痕は醜状を相当程度軽減できるとして従来の7級を12級と評価すると、なお障害が広範に残るものを適切に評価することが困難となる。
諸外国では、障害の評価を基本的に医師に委ねつつ、評価の幅を示しているが、重いとされた外貌障害の労働能力喪失の程度の中間値は概ね30 %であり、これを我が国の障害等級に当てはめると、9級、労働能力喪失率35%に相当する。
以上のことから、現行の障害等級表を改正し、7級と12級の間に、「外貌に相当な醜状を残すもの」として中間の等級を設定、当該等級を9級とすることが適当である。
また、「外貌に相当な醜状を残すもの」には、現在、「外ぼうの著しい醜状」として評価されている障害のうち、醜状を相当程度軽減できるとされる長い線状痕が当たるとすることが適当である。 |