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交通事故外傷と後遺障害


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15.16.脊髄の前角障害、前根障害・後根障害

15.16.脊髄の前角障害、前根障害・後根障害
 

先に、脊髄の中心部が損傷する中心性頚髄損傷を説明していますが、
本症例は、脊髄の前角部あるいは前根部が損傷したものです。
いずれにしても、脊髄損傷のカテゴリーであり、ムチウチではありません。



脊髄の中心部には、蝶のような形をした灰白質があります。
1つの脊髄末梢神経では、第1脊髄神経を除き、2つの神経根が存在しています。
〜虻=運動神経根
脳や脊髄からの信号を、運動神経根を経由して筋肉に伝達しています。

後根=感覚神経根
灰白質の後方にあって、触覚、姿勢、痛み、温度などの感覚情報の信号を体から脊髄に伝えます。

※信号の経路?
信号は、脳に行くものと、脳から来るものがあり、それぞれ別の経路を通ります。

ヽ安脊髄視床路 感覚神経根で受けた痛みや温度の信号が、この経路を通って脳に伝わります。
∪埒餮綺 感覚神経根で受けた腕や脚の位置信号が、この経路を通って脳に伝わります。
H藜狙埒駭 筋肉を動かす信号が、この経路を通って脳から運動神経根に伝わり、
運動神経根を通じて筋肉に伝わります。

交通事故では、正面衝突など、前方向からの大きな衝撃により発症するもので、少数例の経験です。

症状は、頚椎症性脊髄症と同じで、圧迫部位より下の手・足の症状、箸が持ちにくい、字が書きにくい、
ボタンがはめにくいなど、手指の巧緻運動が困難で、著明な筋萎縮と筋力低下、
弛緩性運動麻痺が認められ、片側性が多いのですが、両側性も報告されています。

頚椎症性脊髄症では、下肢が突っ張って歩きにくい、階段を降りるとき足がガクガクする、
上肢の筋萎縮、脱力、上下肢および体幹の痺れ、
症状がさらに進行すると膀胱直腸障害も出現しますが、前角障害、前根障害では、
下肢に症状が認められることと、知覚障害は、ほとんどありません。

C5/6では、三角筋、上腕二頭筋、棘上筋、棘下筋、腕撓骨筋に筋萎縮が認められます。
回外筋の筋力低下は認められますが、回内筋の筋力は保たれていることが多いのです。

C7では、上腕三頭筋の筋萎縮を認める。
翼状肩甲を合併することが多いと報告されています。
回内筋の筋力低下を合併することが多いとも報告されています。

※翼状肩甲とは?

上腕を挙上する際に、肩甲骨の内側縁が浮き上がります。
これが、天使の羽根のように見えるので、翼状肩甲骨と呼ばれています。

正常肩関節では、上腕を90°以上挙上するときには、肩関節だけでなく、肩甲骨の内側で前鋸筋や僧帽筋の働きで、
肩甲骨が胸郭の外側を滑るように前方に移動し、下端が上方に回転しています。
前鋸筋の麻痺では、肩甲骨の内側縁が浮上し、翼状肩甲骨となり、上腕の屈曲ができなくなります。

C8では、小手筋、第1背側骨間筋の筋萎縮が見られ、総指伸筋の筋力低下で垂れ指となります。
手指背屈位でMP関節の背屈ができず、小指外転筋の筋萎縮、尺側手根伸筋の筋力低下が認められます。

立証は、病変の広がりについては、針筋電図による脱神経所見の検索が有用です。
頚椎MRI、ミエログラフィー、NCV、MEPなど電気生理学検査も実施されています。

前角障害と前根障害の2つがありますが、前角障害では、
神経の回復が不可逆性になる可能性が高く、早期オペの適応となります。
前角障害、前根障害は、頚椎症性筋萎縮症と診断されることもあります。

前角障害、前根障害における後遺障害のキモ?

1)東京の交通事故無料相談会ですが、傷病名は、右肩腱板損傷ですが、
持参されたMRIでは、腱板損傷を確認することができません。
このままでは、後遺障害は非該当が予想されるところから、精査受診対応で専門医を受診しました。
結果、頚椎前角障害が診断され、腱板損傷は否定されました。

前医は、C5/6前角障害により、三角筋、上腕二頭筋、棘上筋、棘下筋、腕撓骨筋に著明な筋萎縮が認められたのですが、
この筋萎縮を、右肩腱板損傷と診断したものと思われます。

その後、被害者は入院となり、頚椎前方固定術が実施されました。
脊柱の変形で11級7号、三角筋、上腕二頭筋、棘上筋の筋萎縮による右肩関節の機能障害で12級6号、
併合10級が認定されました。

2)頚椎の固定術について?
痛みや不快感を訴える症例では、まず、保存的治療が選択されます。
それでも改善が得られないときは、オペの適応となりますが、頻度は少ないものです。
先の痛みに加え、筋力低下や筋萎縮の神経脱落症状を示している症例では、躊躇なくオペが選択されています。

頚椎前角障害のオペは、前方固定術、後方椎間孔拡大術、椎弓形成術が行われています。
予後については、痛みに比べて痺れが消退しにくく、
C5/6、近位型に比べてC7/8遠位型の麻痺がなかなか改善しにくいと報告されています。

3)頚椎前角障害と診断されたときは、オペが優先されます。
症状固定は、オペ後4カ月を経過した段階で決断することになります。
針筋電図で、棘上筋から小指外転筋に至るまでの脱神経所見を検証します。
日常生活の支障は、脊髄症状判定用の用紙に、主治医の記載をお願いしなければなりません。

脊髄の後角障害、後根障害

先に、頚髄前角部の損傷である前角障害、前根部の損傷である前根障害を説明していますが、
本症例は、頚髄の後部に位置する後角部あるいは後根部が損傷したものです。
脊髄損傷のカテゴリーであり、ムチウチではありません。
触覚、姿勢、痛み、温度などの感覚情報の信号を体から脊髄に伝えます。

後角部には、感覚性の神経細胞が多数集合しており、
触覚、姿勢、痛み、温度などの感覚情報の信号を体から脊髄に伝えています。
後根障害では、全ての感覚線維が障害されるが、
温・痛覚障害を残すものの、触覚は侵されることが少ないと報告されています。

後根は、脊髄神経の内、感覚神経が脊髄に入り込む神経根であり、
体性感覚または内臓感覚の情報がここを通って中枢にもたらされています。
後根が障害されると、体の一部分の体性感覚が麻痺し、神経根痛を発症します。

※体性感覚?
目・耳・鼻・舌などの感覚器以外で感知する感覚のことで、触覚、痛覚などの皮膚感覚、
筋の収縮状態を感知する深部感覚、内臓の痛覚などを体性感覚と呼んでいます。

交通事故における受傷機転や症状、治療法については、経験則がなく解説ができません。
後遺障害の立証は、前角障害、前根障害に同じと考えています。

今後の経験で追加記載をしていく予定です。


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