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交通事故外傷と後遺障害


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16.骨盤骨折に伴う出血性ショック?

16.骨盤骨折に伴う出血性ショック?
 

骨盤骨折の死因の50%は、出血であると報告されており、
骨盤腔内の出血で出血性ショックを引き起こし死亡する例も、珍しくありません。

輸液・輸血にもかかわらず、血圧が上昇しないときは、ただちに内腸骨動脈造影を実施し、
スポンゼルコイルを使用し両側内腸骨動脈の根元から血管塞栓術を実施します。


骨盤内臓器の副損傷を伴うケース、恥骨骨折と尿道損傷などでも同上の処置が取られます。
余談ですが、血管塞栓術の合併症として男性ではインポテンツの可能性が指摘されており、
大変厄介ですが、女性には合併症はありません。
驚かれたことと思いますが、骨盤骨折は重傷なのです。

出血量

〜15%

15〜30%

30〜40%

40%以上

脈拍数(回/分)

100以下

100以上

120以上

140以上

血圧(収縮期)

正常

正常

低下

低下

呼吸数(回/分)

14〜20

20〜30

30〜40

35以上

精神神経症状

軽い不安感

中程度の不安感

強い不安感・混乱

混乱・昏睡

出血性ショックとは、大量の出血により、主要な臓器に必要な血流が維持できず、
細胞機能が保てなくなるときの症候群で、一般的には血圧が低下しますが、
実は血圧が低下する以前に、上記の症状を示しています。
血圧が下がり始める前に、出血性ショックの有無を判断、迅速な処置、病院への搬送を行わなければなりません。 
つまり、血圧の測定以外に、出血性ショックの症状が出現する顔色、呼吸、脈拍、皮膚を観察します。
初期症状としては頻脈=脈拍数の増加と、皮膚症状=皮膚が冷たく、青白く、冷や汗が出るのが代表的です。
このような症状があれば、血圧が低下していないときでも、
出血性ショックの可能性があるので、急いで病院へ搬送しなければなりません。

骨盤骨折の検査と診断では、触診により骨盤の損傷が疑われる部位に圧痛や動揺性がないかを検査します。
これらの所見が見られるときは、骨盤骨折が強く疑われ、骨盤部XP撮影で多くの骨折は診断できます。
また、仙骨骨折、仙腸関節の離開はCTにより鮮明な骨折画像が得られ、
内腸骨動脈損傷による後腹膜出血の程度の診断も可能です。

血尿では、尿道造影と膀胱造影を、肛門出血では、注腸造影で確定診断とします。

治療は、以下の優先順位で勧められます。
‘眥温動脈損傷による出血性ショックのあるときは、ただちに血管撮影室において塞栓術で止血します。
コイル等で出血している動脈を詰めるのが、一般的な塞栓術です。
∝胱・大腸損傷などの合併症に対しては、緊急手術適用となります。
I坩堕蠅聞盤骨折に対しては局所麻酔下で創外固定が実施されています。


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