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交通事故外傷と後遺障害


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 胸・腰椎


頚部の正常運動可能領域
※前屈
45°
※後屈
30°
※右屈
50°
※左屈
50°
右回旋
40°
左回旋
40°


後遺障害認定上の注意事項
頚部と同じく前屈・後屈・右屈・左屈を主要運動として捉え、左右の回旋を参考運動として捉えます。

主要運動の合計は175°となりますので、先の他覚的所見が立証され、
合計値が87.5°以下であれば第6級5号が、97.5°以下であれば8級2号に該当します。

角度は読んでいても疲れを覚えますが、これを承知しておくのと、
何も知らないのでは後遺障害等級において「明確な差」が出て来るのです。
担当医は角度は測りますがそれでこの患者がどうなるのかは全く知りません。
角度計を使用せずに目見当で角度を記入する医師もかなり存在するのです。
角度は、被害者が自分一人で動かす自動値と、医師の助けを得て動かす他動値の両方を計測します。
ここにも大きな問題があります。先ず被害者は痛みをこらえて無理して曲げる必要はありません。
私が計測に立会っている時は「後遺障害診断に来たのですか?体力測定検査に来たのですか?
耳が真っ赤になっていますよ!」とサポートしています。
日常生活では痛みを堪えて曲げることはありません。それ故に支障が認められるのです。
後遺障害診断とは日常生活に及ぼす支障の程度を診断するのであって、
体力測定検査では元よりありません。
医師の介助による他動値の計測でも「まだまだ曲がる」と言って、
無理やり押し込んで計測するケースが見られます。これはとんでもない間違いです。
このような計測法がまかり通 るなら、この世に機能障害なんて存在しなくなるのです。

胸・腰椎の可動域は気を付けなければなりません。
股関節を固定した状態で可動域の測定を受けないと何度でも曲がるのです。
日本リハビリテーション医学会評価基準委員会は、
胸・腰椎の可動域測定時は患者を診察のベッドに腰掛けさせ、
両足を浮かせた状態で腰椎の5番目(L5)を基準にして測定するように指導しています。
つまり、両足が地面 に付いていれば患者は股関節を使って曲げるからです。
11級7号と6級5号では、損害賠償額では2000万円が5000万円と激変するのです。
ご注意下さい。


経験則からの判断です。
頚・胸・腰椎の圧迫骨折で椎間の固定術を受けていないものは、
可動域に2分の1以上の制限があっても8級2号が認定される傾向です。

更に、固定術も実施されておらず、椎体の圧壊が2分の1未満の軽度なもので、
圧迫骨折が1椎のみの場合は、MRIで後方の脊髄を圧迫している所見が立証出来ない限り、
11級7号の認定となります。

XPで明らかに確認出来ない、極めて軽度の圧迫骨折は後遺障害等級に該当しません。

被害者が35才男子であれば、地方裁判所支払基準による後遺障害部分の損害は?


6級5号
8級2号
11級7号
後遺障害慰謝料
1220
830
400
逸失利益
5353
3207
1050
小計
6573万円
4037万円
1450万円

となるのです。被害者はウカウカしてられません。


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