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交通事故外傷と後遺障害


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4[急性硬膜外血腫]

頭部外傷 傷病名と後遺障害

 

4 急性硬膜外血腫

( 1 )病態

頭蓋骨の内部に脳が収められています。
その脳は、外側から硬膜→くも膜→軟膜と三層の膜で覆われており、急性硬膜外血腫とは、その三層の膜の一番表面に近い膜である硬膜の外側、つまり、頭蓋骨と硬膜の間に血腫ができた状態です。

硬膜には、血管が多く存在し、その血管の多くは頭蓋骨に付着しています。
頭蓋骨骨折などにより硬膜の血管=中硬膜動脈、静脈洞が破れると、頭蓋骨と硬膜の間に出血がおこります。また、頭蓋骨骨折時に頭蓋骨と硬膜の剥離が起こったりすると、その部分に血がたまり、血腫となります。

 

頭蓋の構造

‘皮 頭蓋骨 F蓋内腔 ぢ臟焦鮗繊´ヂ臟照藜銑θ乕罅´皮下組織 帽状腱膜 帽状腱膜下層・骨膜 頭蓋骨 硬膜 くも膜(くも膜下腔) くも膜下顆粒 軟膜 闇症酬豐鼻´餌臟廠 仮緻霈洞

 


頭蓋骨の内面
急性硬膜外血腫の好発部位

( 2 )症状

外傷を受けてから 6 時間くらいは、意識もシッカリ保持していることが多いのですが、その後、血腫の拡大に伴い、急激に意識が低下していきます。
この意識清明期の初め、多くの被害者が、厳しい頭痛を訴えます。
外傷を受けてから、そのまま放置していると血腫による脳の圧迫によって、血腫の出来ている側と同じ側の動眼神経麻痺や反対側の片麻痺などがおきます。

 ( 3 )診断

頭部の単純 XP および CT の画像上、被害者の約 70 〜 80 %において、頭蓋骨の衝撃を受けた側に硬膜動脈を横切る、骨折線が見られます。
頭部の XP ・CTの画像上、頭蓋骨の衝撃を受けた側に、凸上のレンズのような血腫= CT では白く写り、血腫が脳側に突出するように見られます。 
また、血腫により脳の中心が血腫と反対の方向に押しやられており、脳室も小さくなっています。
医学的には mid line shift と説明します。



CT所見

なお、 CT 画面上にて、正常の状態より白く見えるものを、高吸収域= high density 、正常の状態より黒く見えるものを、低吸収域= low density と呼びます。

( 4 )治療と後遺障害

放置すれば、脳実質の圧迫により死に至ります。
血腫が大きく、出血が続いているケースでは、開頭術で血腫を取り除きます。

発見や治療が遅れた場合には、圧迫された部位の後遺障害を残します。
緊急開頭術で、血腫が除去されたケースでは、予後は良好で、後遺障害を残しません。

交通事故ではありませんが、プロボクサーの赤井英和さんが世界戦でノックアウトされたのですが、この直後に硬膜外血腫を発症し、大阪の富永脳神経外科病院で開頭手術を受けました。
現在は回復され、タレントとして大活躍されています。

富永脳神経外科は、私の保険調査員時代は高額治療費の代名詞的存在で、治療費があまりにも高額なことで保険屋さんとトラブルが絶えない状況でした。

最近では、かなり垢抜けられ、開頭手術の状況をビデオ撮影され、それを患者に手渡す等、インフォームド・コンセントに特化した医療に大きな実績を上げておられます。
一時に比較すると、隔世の感があります。

頭部は表面から 頭皮→頭蓋骨→硬膜→くも膜→軟膜と続き、脳の実質 に至ります。
くも膜下腔からは髄液で満たされておりますから、 人間の脳は金ダライに水を張って豆腐を浮かべた状態です。

頭蓋骨と、これに、貼りついている硬膜との間に出血するものを、 急性硬膜外血腫 と呼び、側頭部に発症例が多いのが特徴です。

症状は 激しい頭痛と嘔吐→上下肢の麻痺→瞳孔の散大→意識喪失 と続きますが、ここまで来ると緊急開頭手術が実施、血腫が除去されます。

確定診断は CT 撮影で容易です。 
CT 導入以来、臨床症状が極めて軽く血腫量 の少ないものも発見が可能となりました。 
これらは開頭術ではなく、代謝賦活剤の点滴で血腫が回収されています。
2 〜 4 週で血腫そのものが吸収されてしまいます。  
開頭術を行ったものでも予後は良好なものがほとんどで、 60 %が完全に回復すると報告されています。
交通事故で、急性硬膜外血腫と診断されても過度に心配される必要はありません。
治療期間も経過観察の期間を含めておよそ 6 ヵ月以内です。 

早期に血腫が除去された場合は、後遺障害の認定される可能性は基本的にはありません。


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