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交通事故外傷と後遺障害


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頭部外傷 傷病名と後遺障害

 

14聴神経損傷

(1)病態
聴神経は、聴覚を担当する蝸牛神経、カタツムリ神経ではなく、カギュウ神経と平衡感覚を担当する前庭神経に大別され、どちらも感覚神経です。

そのため、症状も蝸牛神経由来のものと前庭神経由来のものがあるのですが、聴神経の損傷は、主に側頭骨錐体部の骨折によって生じます。

(2)症状
♂牛神経由来
蝸牛神経は、聴覚を担当する神経で、この神経が過敏に反応または刺激されると、耳鳴りの症状が出現します。 逆に、この神経が麻痺すると、難聴の症状となります。

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前庭神経は、平衡感覚を担当する神経で、この神経が障害されると眩暈や眼振を生じます。
眼振や眩暈は、種類や症状がさまざまで、詳しくは耳鼻咽喉科で検査を受けることになります。
 



最近では、これらを専門とする神経耳鼻科が設置されている病院もあります。
眼振は、律動的に眼球が震え、眼球の動きによって垂直性、水平性、回転性等に分けられます。

(3)診断
聴覚を診断するには、耳鼻咽喉科において、オージオメトリー検査を受ける必要があります。
簡単にできる検査としては、まず、検者が親指と人差し指、薬指を被検者の耳元でこすり合わせ、左耳と右耳の左右差を調べます。

どちらかの耳が聞こえないようなら、耳鼻科でオージオメトリーを受けたり、音叉を用いてWeberテストやRinneテストを受けて、難聴を診断します。


簡単な聴力のテスト

(4)治療と後遺障害
眼振は、眼を閉じたとき、何かをじっと見たとき、そのときの頭の位置等、どのような場合に眼振が出てくるかを調べるため、耳に温水や冷水を入れ、温度試験を行います。また、垂直性、水平性、回転性等、眼球の動きの組み合わせを参考にして障害がどの部位にあるかを推定します。

眩暈もグルグル目の回る回転性の眩暈と、ふらつく浮遊性の眩暈があり、一般的に回転性の眩暈を伴う眼振は、末梢神経に障害があると言われています。
聴神経の損傷は、主に側頭骨錐体部の骨折によって発生しています。
頭部XP、MRIで、その部位に損傷がないかを検証します。

頭蓋底は骨の厚みが不揃いでバラツキがあるのですが、脳から頭蓋底を通り視神経、動眼神経、顔面神経、嗅神経、内耳神経が交通しています。
頭蓋底骨折は、この骨の厚みの薄いところで多発しています。 
そして、頭蓋底骨折は閉鎖性=鈍的頭部外傷で発生しやすいと言われています。

嗅神経、嗅球、嗅索の損傷は最も症例が多い外傷性脳神経損傷です。
頭蓋の前後方向の衝撃で発生し、前頭部打撲よりも後頭部打撲で発生例が多いのです。

嗅覚の完全脱失による後遺障害は、12級相当と認定されます。

T&Tオルファクトメータで、検査を受けます。
結果はオルファクトグラムで表示されます。

認知域値の平均嗅力損失値で、5.6以上⇒嗅覚脱失で12級相当、
2.6以上5.5以下⇒嗅覚の減退、14級相当と判断されます。

嗅覚の脱失はアリナミン静脈注射による静脈性嗅覚検査でも判定が可能です。
この場合はアリナミンPテストになります。 治療先の大半はアリナミンFテストを行いますが、これはゴマカシが可能として、Nliro調査事務所は排除しています。 

フルスルチアミン・アリナミン検査ではなく、プルスルチアミン・アリナミン検査を受けなければならないのですが、T&Tオルファクトメーターを選択すれば、それらの問題は生じません。

コラム 私の経験則?

平成10年2月に発生した交通事故で、初診の病院の診断名は頚部捻挫です。 
被害者の訴えは眩暈、難聴、耳鳴り、嗅覚の脱失、視力低下、頭・頚部痛、両上肢の痺れ感、握力の大幅な低下、不安障害、パニック症候群と多彩です。
平成12年8月に症状固定とし後遺障害の認定請求を行いました。 
認定結果 は12級12号、局部に頑固な神経症状を残すものでした。 
被害者は機械設計の仕事をしておりましたが、上記の障害のため復帰ができない状況です。 
つまり12級程度の認定を受けても、生活が成り立って行かないのです。 
異議の申立てをしましたが、結果は却下、相談を受けたのはこの時点からです。

頚椎捻挫に由来する神経症状は一まとめにして判断します。
眼や耳の症状について他覚的所見を示し請求しても個別的な等級認定には入りません。
なぜなら、器質的損傷が認められないからです。
器質的損傷のない神経症状が一生涯続くことはあり得ないと判断しているのです。

私は被害者と面談、受傷当時の状況を詳細に確認しました。
信号機の設置されていない交差点を乗用車で直進中、左側からトラックの衝突を受け、その際、自車右前の運転席側の窓・窓枠に側頭部、前頭部を強打し、瞬間意識が遠のき、しばらく経過して、鼻からサラサラした水が出てきた?髄液鼻漏があったと言うのです。 

搬送された初診の救急病院で被害者に対応したのは研修医で、現在この病院にはおりません。
すべての作業を中止して、近くの大学病院脳神経外科で徹底した精査受診としました。
眼窩部のMRIで、奇跡的にも、頭蓋底骨折の瘢痕が発見されたのです。
これで被害者の器質的損傷が証明されました。

内耳神経は、聴覚の蝸牛神経+平衡・位置感覚の前庭神経が1つになっています。
頭蓋底骨折・側頭骨骨折で内耳神経に損傷を来すと体位性眩暈や耳鳴、伝音声・感音性難聴を発症します。
特に耳鳴は完全に聴力を失っても残存することがあるのです。

この被害者は、頭蓋底骨折による神経系統の機能の障害で、3級3号が認定されました。
人間、特に被害者は、諦めたら、それで何もかもが、終わってしまうのです。


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