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交通事故外傷と後遺障害


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3級「上・下肢の機能障害」

3 級 「上・下肢の機能障害」

 

( 1 )判例傾向

3 級

期間・地裁名

H6-2-25 名古屋地裁〜 H13-8-30 札幌地裁

訴えの件数

5 件

認・否

認 5 件、否 0 件、

労働能力喪失率

90 〜 100 %、 92 %  2 件、 100 %  2 件、

喪失期間

30 〜 47 年、最多は 67 才まで 5 件、

上肢 0 件、下肢 5 件、併合は 2 件で、逓減法はありません。

H13-8-30 札幌地裁判決
歩道で作業中の 16 才男子会社員が、右下腿膝下切断、右膝関節機能障害、
左下肢運動障害等で併合 3 級の後遺障害を残す事案で、
男子中卒全年令賃金センサスを基礎に 67 才までの 40 年間について 100 %、
9301 万円の逸失利益を認定した。

被害者の弁護士は、ライプニッツ係数の 5 %について、
低金利時代であり実態にそぐわないとして 3 %の適用、
更に将来の装具代については、中間利息は控除すべきでないと主張しました。

札幌地裁は、先の主張に対して、当初の 5 年間を 3 %、
以降は 5 %控除の判断を示しました。

現在、低金利を理由にしたライプニッツ係数の引き下げは、認められていません。

( 2 )地裁、保険屋さんの比較

地裁、任意保険支払基準の比較

損害項目

地裁基準

任意基準

後遺障害慰謝料

1990 万円

950 〜 1100 万円

喪失率

100 %

100 %

喪失期間

67 才まで、

ここまで来るとフル期間、

( 3 )シミュレーション

37 才男子会社員、喪失率 100 %、喪失期間 30 年が認められた場合、

後遺障害慰謝料

1990 万円

逸失利益

544 万 5700 円× 100 %× 15.372 = 8372 万円

合計

1 億 362 万円

保険屋さん

44 万 4500 円× 12 ヶ月× 100 %× 15.372 = 8200 万円
1100 万円
合計  9300 万円

544 万 5700 円は男性・産業計・年令別平均賃金( H14 賃金センサス)、 15.372 は 30 年に対応するライプニッツ係数、
44 万 4500 円は保険屋さんの使用する年令別平均給与額、男子 37 才です。
 

訴訟で獲得できた損害賠償額は 1 億 362 万円ですが、
この内の 2219 万円は自賠責保険に対する被害者請求で先行取得しています。 
10362 − 2219 万円= 8143 万円、
裁判所が弁護士に認める報酬は 10 %の 814 万円ですから、訴訟対応に決まっています。

判決では、判決額の 5 %について、事故日起算で遅延損害金が計算されます。
事故日から判決日まで 2 年が経過していれば、 820 万円以上となります。

更に、自賠責保険の支払額についても、事故日から支払日までの
確定遅延損害金の積算が単利 5 %でなされます。
3 級の損害賠償は、訴訟提起で実現すべきです。

3 級は、上・下肢で説明すれば、両手の手指の全部を失ったもののみが該当します。
従って、訴訟案件は大半が、併合 3 級となっています。

等級併合の原則

原則

重い方の後遺障害等級、

13 級以上の後遺障害が 2 つ以上、

重い方の等級を 1 級繰り上げる、

8 級以上の後遺障害が 2 つ以上、

重い方の等級を 2 級繰り上げる、

5 級以上の後遺障害が 2 つ以上、

重い方の等級を 3 級繰り上げる、

 


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