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交通事故外傷と後遺障害


骨盤骨の変形 

骨盤骨の変形  12 級 5 号

 

( 1 )判例傾向

骨盤骨の奇形  12 級 5 号

期間・地裁名

S61-12-23 大阪地裁〜 H16-2-6 名古屋地裁

訴えの件数

7 件

認・否

認 7 件、否 0 件、

労働能力喪失率

3 〜 14 %、最多は 14 %で 5 件、

喪失期間

10 〜 38 年、最多は 20 年以上で 5 件

上記の中には、下腿骨の骨折で腸骨から骨移植を行ったため、
骨盤変形と認められたものが 2 件あります。腸骨の奇形は、
骨膜が残っていれば 5 、 6 年で変形はなくなります。

判例では、 3 %の喪失率で 15 年、 5 %の喪失率で 10 年が認められていますが、
骨移植による腸骨の変形では多くを期待出来ません。

これ以外の骨盤骨折後の変形では、 14 %の喪失率で 67 才までの期間を認めています。

名古屋地裁 H16-2-6 判決
骨盤輪の変形で 12 級 5 号が認定された 27 才女子美容師に対して、
将来、帝王切開による出産が予想されるとして、
後遺障害慰謝料として 390 万円を認めています。

女性の場合、骨盤骨折後の変形は、正常分娩が出来なくなる可能性が考えられます。
この点については、婦人科を診察し、立証しなければなりません。

保険屋さんは、 「変形では、逸失利益が発生しません!」
自信たっぷりに説明しますが、大嘘です。

( 2 )地裁、保険屋さんの比較

地裁、任意保険支払基準の比較

損害項目

地裁基準

任意基準

後遺障害慰謝料

290 万円

100 万円

喪失率

14 %

逸失利益を否定

喪失期間

10 年以上

自賠内

( 3 )シミュレーション

37 才男子会社員、喪失率 14 %、喪失期間 12 年が認められた場合、

後遺障害慰謝料

420 万円

逸失利益

544 万 5700 円× 0.14 × 7.722 = 589 万円

合計

1009 万円

保険屋さん

自賠内

544 万 5700 円は男性・産業計・年令別平均賃金( H14 賃金センサス)、 7.722 は 10 年に対応するライプニッツ係数、

訴訟で獲得できた損害賠償額は 1009 万円ですが、
この内の 420 万円は自賠責保険に対する被害者請求で先行取得しています。 
1009 − 420 万円= 589 万円、裁判所が弁護士に認める報酬は
10 %の 58 万円ですから、訴訟対応は困難と思われます。 
通常は、紛センでの解決となります。


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