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交通事故外傷と後遺障害


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3級3号「神経機能障害」

神経機能障害  3 級 3 号

 

( 1 )判例傾向

3 級 3 号「「神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの、」
自用を弁ずることはできるが、終身にわたり労務につけないもの、

期間・地裁名

S57-2-25 東京地裁〜 H15-3-20 福岡地裁

訴えの件数

26 件

認・否

認 25 件、否 1 件、

労働能力喪失率

6 〜 100 %、最多は 100 %で 23 件、

喪失期間

3 〜 49 年、最多は 67 才以上までを認めた 23 件、

労災保険法で定めている労働能力喪失率は 1 、 2 、 3 級については、当然ながら 100 %です。

H2-7-11 横浜地裁判決に、実に興味深いものがありますのでご紹介しておきます。
これは S57-3-5 に横浜市西区の駅前ロータリーで、原付自転車にタクシーが衝突、
原付自転車を運転中の 44 才男子理容店経営者が負傷したものです。

被害者は事故前より頚椎後十靭帯骨化症の既往歴があったものの、
症状の発現はなく、理容店を経営していました。 
事故受傷後、症状は悪化し 2 年 3 ヵ月後には、後十靭帯骨化症による頚髄症と診断されました。

これに対して横浜調査事務所は併合第 6 級の後遺障害を認定したのですが、
被害者はこれを不服として、後遺障害等級は 3 級であるとして提訴に及んだのです。

後十靭帯骨化症は HP で説明しておりますが、脊柱管の中にあって椎体を支える靭帯の内、
後部にある後十靭帯が骨化し、同じく脊柱管を走行する頚髄を圧迫することによって発生する脊髄症状です。

これは事故外傷による傷病ではありません。
被害者に元々あった既往症が事故をきっかけにでてきたと考えるのが、現代医学の常識です。
当然に保険屋さんは、「本件事故との因果関係が認められない」 と主張しました。

さて、判決は?
横浜地裁は、被害者の後遺障害等級が 3 級であることを認め、
タクシー会社に対して総額 1 億 8074 万円の損害賠償を命じました。

「不法行為者は、その被害者をあるがままの状態で引受ける!」
これが不法行為上の原則である。

加害者は、損害の発生・拡大に関して被害者の素因が寄与している場合でも、
その結果の全てに責任を負うものであると説明、
被害者の心因的要因が寄与している場合には、
例外的に被害者の事情を斟酌することが出来るが、
本件事故前から頚椎後十靭帯骨化があり、
これが競合して頚髄症が発症したもので、
これは被害者の体質的要因に過ぎないとして心因的要因ではないと判断、
割合的認定を否定、更に、将来も投薬治療が必要だとして、
余明年数分の将来の治療費と通院交通費が認められたのです。

これを「あるがまま判決」と呼んでいます。
被害者にとっては涙のでる嬉しい判決ですが、保険屋さんは打ち震えたのです。

現在では、脊柱管狭窄症、後縦靱帯骨化症は素因減額の対象になっており、
30 〜 40 %程度の減額がなされています。 
あるがまま判決は、残念なことに夢・幻となっています。

( 2 )地裁、保険屋さんの比較

地裁、任意保険支払基準の比較

損害項目

地裁基準

任意基準

後遺障害慰謝料

1990 万円

950 〜 1100 万円

喪失率

100 %

100 %

喪失期間

67 才までのフル期間

ここまで来れば、フル期間

( 3 )シミュレーション

37 才男子会社員、喪失率 100 %、喪失期間 30 年が認められた場合、

後遺障害慰謝料

1990 万円

逸失利益

544 万 5700 円× 1.0 × 15.372 = 8372 万円
介護料  18 万円× 12 ヶ月× 17.159 = 3707 万円
介護雑費  5 万円× 12 ヶ月× 17.159 = 1030 万円

合計

1 億 5149 万円

保険屋さん

44 万 4500 円× 12 ヶ月× 1.0 × 12.462 = 6648 万円
6 万 5000 円× 12 ヶ月× 17.159 = 1339 万円
1100 万円
合計 9087 万円

544 万 5700 円は男性・産業計・年令別平均賃金( H14 賃金センサス)、 15.372 は 30 年に対応するライプニッツ係数、
44 万 4500 円は保険屋さんの使用する年令別平均給与額、男子 37 才です。 
17.159 は平均余命年数 40 年間に対応するライプニッツ係数、

3 級 3 号では、被害者に随時介護の必要性が生じています。

被害者の身体や精神的状況を明らかにし、将来の介護料、介護雑費、
住宅や自動車の改造費用を請求することになります。 
将来の介護料については、保険屋さんは月額 6 万 5000 円のショボイ金額の
一律認定ですが、現実の裁判では、月額 18 万円以上が認められています。

介護雑費とは、紙おむつ、尿管カテーテル、うがい薬、防水シート、
介護ベッド等々の消耗品代や介護に必要な交通費のことです。 

月額 6 万円でも余命年数が 50 年であれば、
6 万円× 12 ヶ月× 18.256 = 1315 万円にもなります。 
裁判では、請求がなされたものについてのみ審理がなされるのです。

「どうして、介護雑費を請求されないのですか?」そんな場面はありません。

自賠責保険の認定額、 2219 万円を差し引いて獲得額は 1 億 2930 万円です。
裁判所が弁護士に認める報酬は、判決額の 10 %、
1293 万円となり、訴訟の対象になります。

判決では、事故日起算で判決額の 5 %が遅延損害金として認定され、
事故日から判決日まで 2 年が経過していれば、 1300 万円を超えます。

 


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