先に治癒について説明をいたしました。
労災保険の治癒とは、負傷にあっては、創面が癒着して、その症状が安定し医療効果がもはや
期待出来なくなった状態、疾病にあっては急性症状が消退し、慢性症状は持続していても、
その症状が安定し医療効果がこれ以上期待し得ない状態になったときを説明しています。
つまり、労災保険の治癒の概念は傷病の全治を意味しているのではありません。
今回は再発を問題にしています。
一旦、治癒と認定されても、その後の自然的経過の中で再発するケースが考えられます。
私の担当する被害者はS51年に右股関節脱臼骨折で人口骨頭置換術を受けました。
その後、H7年に再置換術を受け、本年の6月に再々置換術を予定しており、現在入院中です。
再発が労災事故を原因としたものと医学的に認められ、更に療養によって症状が
改善する見込みがある場合は、制度上これを「再発」とし、
治癒と同時に消滅した災害補償法上の権利義務を再び発生させる法律効果を持たせています。 |