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 労災保険 障害認定基準の改正点click!

 ■脊柱の奇形・変形、運動障害について
 1、計測法の改正?

従来は、屈曲と伸展、左右屈を主要運動としていましたが、
屈曲と伸展、左右回旋を主要運動とすることになりました。







日常生活の支障を考える場合、左右屈制限よりも左右回旋が明らかに重要です。
当然の改正で、違和感はありません。
これからは、頚部も胸腰部も、屈曲、伸展、左右回旋と記憶して下さい。

 2、等級と認定基準の改正?

 

脊柱の運動障害
等級
認定基準
6級の4
頚部及び胸腰部のそれぞれに脊椎圧迫骨折もしくは脊椎完全脱臼があること、又は脊椎固定術が行われたため、頚部及び胸腰部が共に強直又はこれに近い状態となった場合と項背腰部軟部組織の明かな器質的変化のため、頚部及び胸腰部が共に強直又はこれに近い状態となった場合、

8級の2

頚部又は胸腰部のいずれかに脊柱圧迫骨折もしくは脊椎完全脱臼があること又は脊椎固定術等が行われたため、頚部又は胸腰椎部のいずれかが強直又はこれに近い状態となった場合と項背腰部軟部組織の明らかな器質的変化のため、頚部又は胸腰部のいずれかが強直又はこれに近い状態となった場合、

従来は、頚部と胸腰部に別個に6級、8級が認められていました。
脊柱の可動域が、2分の1以下になれば6級、2分の1+10°で8級となりました。
これが廃止され、頚部と胸腰部の双方の可動域が強直した場合に限って6級、
頚部もしくは胸腰部単独では、強直のレベルで8級を認めると改正がなされたのです。 
端的に説明すれば6級も8級も、なくなったと理解が出来ます。
今後、脊柱の圧迫骨折等は、大多数が11級の認定となります。

 

脊柱の変形傷害
等級
認定基準
6級の4
1、2個以上の椎体の前方椎体高が当該後方椎体高と比べて減少し、その減少した合計が被災した2椎体の後方椎体高の50%以上になっていること、
2、コブ法による側彎度が50°以上であるとともに、1個以上の椎体の前方椎体高が当該後方椎体高と比べ減少し、かつ、その減少した合計が被災した1椎体の50%以上になっていること、
8級相当
1、1個以上の椎体の前方椎体高が当該後方椎体高と比べ減少し、かつ、その減少した合計が被災した1椎体の後方椎体の50%以上となっていること、
2、コブ法による側彎度が50度以上であること、
3、XP写真等により、環軸椎に脊椎圧迫骨折又は亜脱臼による変形が確認できる場合もしくは、環椎と軸椎との固定術が行われた場合で、以下のいずれかの変位が認められるもの、
※60°以上の回旋位となっているもの、
※50°以上の屈曲位又は60°以上の伸展位となっているもの、
※矯正位の頭蓋底部の両端を結んだ軸椎下面との平行線が交わる角度が30°以上の斜位となっているもの、
11級の5
1、XP写真等により、脊椎圧迫骨折又は脱臼が認められるもの、
2、脊柱固定術を行ったもの(但し、脊柱固定術を行った脊椎間に癒合が認められないものを除く)
3、3個以上の椎弓切除術又は椎弓形成術を受けたもの、

脊柱の荷重傷害
等級
認定基準
準用6級
脊柱圧迫骨折・脱臼又は項背腰部軟部組織の明かな器質的変化のために、頚部及び腰部の両方の保持に困難があるため、常時、硬性コルセットを必要とするもの、
準用8級
脊椎圧迫骨折・脱臼又は項背腰部軟部組織の明かな器質的変化のために、頚部又は腰部いずれかの保持に困難があるため、常時、硬性コルセットを必要とするもの、

現行の障害等級では、1上肢もしくは1下肢の3大関節中の2関節の用廃であっても、
認定等級は6級となります。脊柱の奇形変形や運動障害による支障が先に比して同等
もしくは大きいと考えられないところから調整され、改正がなされたものです。

コブ法による計測とは、下図の通りです。

コブ法とは、脊柱の側彎角度の計測法の一つです。
上下の側彎カーブの変曲点で、頚側は椎体の上縁、尾側は、下縁で線を引き、角度を求めます。

 3、脊柱に複数の障害が認められる場合?


従来は、脊柱に運動障害と変形障害が認められる場合、いずれか上位の等級で認定しました。
改正では、
イ脊柱に運動障害と変形障害が認められる場合、
※脊柱に6級の4に該当する著しい運動障害や変形障害が認められる場合は、6級の4とする、

※脊柱の頚部又は胸腰部のいずれかに運動障害と変形障害の両方が認められる場合は、
  いずれか上位とする、

※頚部に8級の2の運動障害、胸腰部に11級の5の変形障害がある場合、又その逆のケースの場合は、
  両者を準用し7級を認める、

ロ脊柱の頚部及び胸腰部に8級の2の運動障害が認められる場合は、準用し7級とする、

ハ脊柱の変形が複数認められる場合、
※脊柱に6級の4に該当する著しい変形障害がある場合には、
  他に変形障害が認められても6級の4に変更はありません。

※頚部又は胸腰部いずれかに11級の5に該当する変形障害が複数ある場合
  及び準用8級と11級の5に該当する変形障害がある場合は、上位の等級で認定する、

※頚部と胸腰部それぞれに11級の5に該当する変形障害がある場合は準用して10級、
  頚部と胸腰部に準用8級と11級の5に相当する変形障害が認められる場合は、準用7級とする。

 4、脊柱の荷重障害について?


従来は、装具を用いても起居に困難を感じる程度の荷重機能障害が認められるものを6級の4、
その程度には至らないが、常に装具を必要とする程度の荷重障害を認めるものを
8級の2と判断していました。

今度の改正では、

※XP写真等により確認できる脊椎圧迫骨折・脱臼又は項背腰部軟部組織の
  明らかな器質的変化のために、頚部及び腰部の両方の保持に困難があるため、
  常時、硬性コルセットを必要とする程度の荷重機能障害については、6級を準用する、

※XP写真等により確認できる脊椎圧迫骨折・脱臼又は項背腰部軟部組織の
  明かな器質的変化のために、頚部又は腰部いずれかの保持に困難があるため、
  常時、硬性コルセットを必要とする程度の荷重機能障害については、8級を準用する、

となったのですが、20年を超える経験則でも、一度も経験しておりません。
表現はオブラートに包まれていますが、今後、脊柱の奇形・変形や運動障害で、
6級や8級が認められることは基本的になくなりました。全てが11級であると理解して下さい。

 5、脊柱の可動域と年令による変化?


従来は、原則として年令を考慮していません。 この傾向は踏襲され、改正はなされていません。


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