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 労災保険 障害認定基準の改正点click!

 ■脊柱の奇形・変形、運動障害についてclick!

 ■上肢click!

 ■上下肢の人工骨頭・人工関節と機能障害click!

 ■下肢click!

 ■眼click!

 ■改正のポイントとまとめ

●頚椎・胸腰椎の計測方法、等級と認定基準、
計測方法は、前屈・後屈・左右回旋となり、左右屈は参考運動となりました。
頚椎や胸腰椎の圧迫骨折等で運動可動域が2分の1以下に制限されたものは、
6級5号、8級2号の評価がなされていましたが、これらは原則廃止され、11級5号に統一されました。
6級や8級も便宜的に残されておりますが、先ず該当することはありません。
 
●肩関節の計測方法、
屈曲・伸展と外転のグループで計測をしておりましたが、伸展が排除されました。
 
●上肢の偽関節、等級と認定基準、
偽関節により、硬性装具なくしては、ものの保持や移動が困難な状況になった場合に限って、
著しい運動障害に該当することになりました。
※上腕骨もしくは橈骨・尺骨の両方に偽関節が認められる場合は、7級が認定されます。
※偽関節が認められても、時々、硬性装具を必要とするレベルものは、8級の認定となります。
※橈骨又は尺骨の一方に偽関節を残していても、硬性装具を必要としないものは12級の認定となります。
上肢の偽関節は、術時にMRSAの院内感染が生じない限り、
現在の医療水準で発症することはありません。
従って、覚える必要がありません。
 
●上肢の長管骨の変形障害、等級と認定基準、
従来は、165°以上の変形と説明されてきましたが、15°以上の屈曲変形と改められました。
15°以上の屈曲・変形で12級が認められます。
骨折後、正常な位置から回旋して変形癒合した場合は、
上腕骨で50°以上、橈骨・尺骨で15°以上のものは、12級が認定されます。
これも、余程のヤブでない限り、発症しませんから、覚える必要はありませんが、
万一、ヤブに当たった時は、後遺障害等級を獲得してから、修正の手術を受けなければなりません。
 
●前腕の回内・回外運動の制限、等級と認定基準、
これは、新しく追加されたもので、覚えておく必要があります。
従来は参考運動として無視されていたのですが、 今回の改正で、4分の1以下に制限されたものは、
10級、2分の1以下に制限されたものは、12級が認定されることとなりました。
正常可動域は、回内、回外とも90°です。
 
●手指の亡失と用廃、等級と認定基準、
従来は、母指と示指は別格の扱いがなされていたのですが、 示指について、
別格の取扱いが廃止されました。 1手の示指を失ったものは、10級でしたが、11級に格下げです。
一方で小指については、格上げがなされました。
1手の小指を失ったものは、13級から12級への格上げです。
 
●上下肢の人工骨頭・人工関節と関節の機能障害について、等級と認定基準

これは厳しい格下げとなりました。
従来、人工骨頭や人工関節に置換されたものは、自動的に8級が認められていました。
これが10級の格下げとなったのです。
人工骨頭や人工関節に置換し、関節の可動域が2分の1以下に制限されたものについては、
8級を認めるとされていますが、通常、こんなことは起こりません。
10級に格下げされたとご理解下さい。
 
●下肢の偽関節、等級と認定基準


これは上肢の偽関節に従って、改正が行われました。
偽関節により、立位と歩行機能を喪失し、常に硬性装具の装用を必要とするものに限って7級を認め、
時々必要とするものは8級、腓骨に偽関節を残すものは、12級の認定となりました。
大腿骨と脛骨の骨端部の偽関節は、長管骨に奇形を残すものとして12級が認定されます。

現状の医療水準では、骨折部の術中にMRSAの院内感染でもない限り、
労災で説明する偽関節は生じません。 
医師は、一部の骨癒合が完成していない状況を偽関節と説明しますが、
労災や自賠責では全ての骨の癒合がなされておらず、異常可動性のあるものを偽関節と呼んでいます。
従って、覚える必要はありません。

 
●下肢の長管骨の変形障害、等級と認定基準


表現方法の改正ですが、
上肢に同じく165°以上の彎曲変形が、15°以上の屈曲変形と説明されています。 
15°以上の屈曲変形で12級が認定されます。
大腿骨の回旋変形癒合ですが、
外旋で45°以上、内旋では30°以上、脛骨・腓骨では15°以上で12級が認定されます。

現状の医療水準では、余程のヤブでもない限り、屈曲変形や回旋癒合が生じることはありません。
覚える必要はありませんが、万一、ヤブの手になるこれらの変形が生じた場合は、
先に交渉該当級を確定させた後、健康保険適用による修正術となります。

新たに、追加された認定基準ですが、
1、大腿骨又は脛骨・腓骨の骨端部の欠損は12級が認定されます。
2、大腿骨又は脛骨の直径が3分の1以上減少したものは12級が認定されます。

 
●眼、
眼球の運動障害による複視、等級と認定基準

眼球の運動障害によって物が重なって見える状況を複視と説明しますが、
従来は、正面視で複視を残すものは、12級相当とされていました。
これが10級に格上げされ、正面視以外の複視についても14級相当から13級に格上げがなされました。
 

労災保険障害認定基準の改正に関する、お問い合わせが集中しています。
要約すれば、「自賠はどうなったの?」 ですが、現時点では音無の構えです。

総合的な理解を確認しておきます。
自賠は、労災保険の障害認定基準の改正について何も意見表明をしておりません。
理屈から説明するのであれば、従来の認定基準で等級が認定されることになります。

ところが、被害者にとっては、自賠の認定が全てではありません。
自賠責の認定に基づいて、紛センや訴訟で最終解決を実現しなければならないのです。

例えば、頚椎の圧迫骨折と運動障害で6級5号が認定されたとします。
自賠責保険は、被害者の口座に1296万円の振込がなされます。 
従来であれば、6級の後遺障害慰謝料は地裁基準で1180万円、
これに67%の労働能力喪失率をベースに67才までの期間を計算し逸失利益を計算しました。 
40才男性であれば、
6519600円×0.67×14.643=6397万円
後遺障害慰謝料と合算で7577万円となったのですが、
裁判では、11級7号が相当と認めて、
6519600円×0.2×14.643=1910万円、
後遺障害慰謝料は420万円ですから、合算して2330万円となります。
そして、自賠責保険の認定額1296万円は既払いとして、この合算額から控除されるのです。
自賠責保険で、従来の等級が認定されても、最終調整されますから、
これは糠喜びに終わるのです。
既に認定基準は改正され、新しい基準で判断がなされていると理解して下さい。

 


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