これは上肢の偽関節に従って、改正が行われました。 偽関節により、立位と歩行機能を喪失し、常に硬性装具の装用を必要とするものに限って7級を認め、 時々必要とするものは8級、腓骨に偽関節を残すものは、12級の認定となりました。 大腿骨と脛骨の骨端部の偽関節は、長管骨に奇形を残すものとして12級が認定されます。 現状の医療水準では、骨折部の術中にMRSAの院内感染でもない限り、 労災で説明する偽関節は生じません。 医師は、一部の骨癒合が完成していない状況を偽関節と説明しますが、 労災や自賠責では全ての骨の癒合がなされておらず、異常可動性のあるものを偽関節と呼んでいます。 従って、覚える必要はありません。
表現方法の改正ですが、 上肢に同じく165°以上の彎曲変形が、15°以上の屈曲変形と説明されています。 15°以上の屈曲変形で12級が認定されます。 大腿骨の回旋変形癒合ですが、 外旋で45°以上、内旋では30°以上、脛骨・腓骨では15°以上で12級が認定されます。 現状の医療水準では、余程のヤブでもない限り、屈曲変形や回旋癒合が生じることはありません。 覚える必要はありませんが、万一、ヤブの手になるこれらの変形が生じた場合は、 先に交渉該当級を確定させた後、健康保険適用による修正術となります。 新たに、追加された認定基準ですが、 1、大腿骨又は脛骨・腓骨の骨端部の欠損は12級が認定されます。 2、大腿骨又は脛骨の直径が3分の1以上減少したものは12級が認定されます。
労災保険障害認定基準の改正に関する、お問い合わせが集中しています。 要約すれば、「自賠はどうなったの?」 ですが、現時点では音無の構えです。 総合的な理解を確認しておきます。 自賠は、労災保険の障害認定基準の改正について何も意見表明をしておりません。 理屈から説明するのであれば、従来の認定基準で等級が認定されることになります。 ところが、被害者にとっては、自賠の認定が全てではありません。 自賠責の認定に基づいて、紛センや訴訟で最終解決を実現しなければならないのです。 例えば、頚椎の圧迫骨折と運動障害で6級5号が認定されたとします。 自賠責保険は、被害者の口座に1296万円の振込がなされます。 従来であれば、6級の後遺障害慰謝料は地裁基準で1180万円、 これに67%の労働能力喪失率をベースに67才までの期間を計算し逸失利益を計算しました。 40才男性であれば、 6519600円×0.67×14.643=6397万円 後遺障害慰謝料と合算で7577万円となったのですが、 裁判では、11級7号が相当と認めて、 6519600円×0.2×14.643=1910万円、 後遺障害慰謝料は420万円ですから、合算して2330万円となります。 そして、自賠責保険の認定額1296万円は既払いとして、この合算額から控除されるのです。 自賠責保険で、従来の等級が認定されても、最終調整されますから、 これは糠喜びに終わるのです。 既に認定基準は改正され、新しい基準で判断がなされていると理解して下さい。