弊社の従業員の山本さんが、自宅近くの線路踏切で電車にはねられ死亡しました。
事故は出勤途上の午前8時に発生しているのですが、当日、山本さんは寝坊をした様子で、
いつもより遅く家を出て、踏み切りに差し掛かった際は、
降りている遮断機をくぐり抜けようとして電車にはねられたものです。
労災保険では、被災労働者の故意又は重大な過失を原因とする災害は
保険給付の対象とならないとされています。本件はどのような取扱いがなされるのでしょうか?
結論です。
警報機が鳴り遮断機が下りているにもかかわらず、これを無視して渡ろうとして
電車にはねられたのであれば、歩行者と言えども一時停止、安全確認義務違反は明確で、
労働者の重大な過失と判断が可能です。
であれば、保険給付の全部もしくは一部の支給制限は避けられません。
労災保険法第12条の2の2「保険の支給制限」では、
@労働者が故意に負傷、疾病、障害もしくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせた時、 A労働者が故意の犯罪行為もしくは重大な過失により負傷、疾病、障害
もしくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせた時、
B正当な理由がなく、療養に関する指示に従わないことにより負傷、
疾病もしくは障害の程度を増進させ、もしくはその回復を妨げた時、
@が立証された場合、保険給付は一切行われません。
A労基法、鉱山保安法、道路交通法の罰則に違反すると認められる場合に、適用がなされます。
この場合、休業給付、障害給付の30%について支給が制限されます。
Bの規定は労働者に適正な治療を受けさせることを目的に規定されています。 |