社員の宮田さんが帰宅の途上で、交通事故受傷し入院したのですが、
通勤経路にあるラーメン店に立ち寄り、食事をした後の交通事故受傷でした。
退社は定時の5時30分、徒歩で400mほど離れた新橋駅に向かう途中で、空腹を覚え食事を摂りました。
時間にして20分くらいです。その後、新橋駅から電車で渋谷駅に向かい、
そこから徒歩で自宅に戻る途中に交通事故受傷したのです。
尚、宮田さんには妻子がおり、通常、夕食は自宅で摂っていると思われます。
これは労災保険法第7条2項の「逸脱、中断」に該当するか?の議論となります。 7条2項の但書には「日常生活上必要な行為であって、
労働省令で定めるものをやむを得ない自由により行うための最小限度のもの」については、
通常の通勤の経路に服した時点から通勤災害の適用がなされることとなっています。
惣菜の購入や、独身労働者が食堂で食事をするケースがこれに該当します。
麻雀や映画・観劇、飲酒は当然ながら、該当しません。
本件の場合は、妻帯者の宮田さんに、帰宅途中に食事を摂らなければならない
合理的な理由があったのかどうか?が争点となります。
残業で遅くなったのであればともかく、定時退社です。
新橋から渋谷ですから、どれほどの時間でもありません。
この点、お上は杓子定規ですから、合理的な説明がなされない限り、逸脱・中断と見なされ、
それ以降に発生した交通事故受傷について、通勤災害の適用はなされないのです。 |