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例によってお上は「合理的な経路か?」を検討します。
この場合は迂回の距離が問題になるようです。3例を検討します。
@自宅から同一方向で妻の勤務先が約450m離れている場合?
マイカー通勤の共稼ぎ夫婦で、妻の勤務先が同一方向にあって、しかも夫の通勤経路からさほど離れていない場合は、2人の通勤をマイカーの相乗りで行い、妻の勤務先を経由することは通常行われることであり、合理的な経路として取り扱うのが妥当!と判断しました。
A自宅から同一方向で妻の勤務先が3km離れている場合?
妻の勤務先が同一方向にはあるが、迂回距離が3kmと離れており、著しい遠回りと認められるところから、これを合理的な警護として取り扱うのは困難!との判断が示されました。
B自宅から同一方向で妻の勤務先が4km離れている場合?
これはAの事例に従って却下されたのですが、被災労働者は労働保険審査会に対し「当時妻は妊娠8ヶ月の身重であり、満員のバスに乗れる状況になかった!」として異議を申し立てました。結果、妻は妊娠8ヶ月の身重の状態であり、バスに乗るにも十分に注意しなければならなかった時期であったことを勘案すれば、被災当日、最短の通勤経路から多少離れて妻を勤務先まで送ったことはやむを得ない必要な行為であったとして、通勤災害を認定したのです。
労災保険の場合、最初の認定を担当するのは労働基準監督署長です。実際の認定実務は労災課長が握っています。ここで否決されますと、都道府県の労働基準局に対して「労働保険審査請求」を60日以内に申し立てなければなりません。この段階で認定実務を取り仕切るのは労働者災害補償保険審査官です。更にここでも否決されたのであれば、先の労働保険審査会に対して「労働保険再審査請求」を60日以内に申し立てなければなりません。
私は昨年12月、新潟の被害者に同席して労働保険審査会で意見陳述を行いました。
本件はH12-3-14の交通事故受傷です。
被害者は事故後は自宅近くの開業医で治療を受けておりましたが回復がはかばかしくなく、市内の専門病院で精査受診し、結果的にはH12-11に脊柱管拡大形成術を受けました。自賠責保険はこの事実を認め、併合5級の後遺障害等級の認定しましたが、労災保険は「H12-8で症状固定をしている」との開業医の意見を採用し、それ以降の治療は本件交通事故との因果関係がないとして適用を退けました。労基署及び労働基準局は治療先からカルテを取り付け、それを翻訳して裁定したに過ぎません。
私は「神経学的所見も取らずに漫然治療を続けた開業医の所見と、脊髄外来を主宰する専門病院の医師所見のどちらに信憑性が認められるのか? 国家試験に合格し医師の資格を持ってさえいれば、全て同じ水準と考えているのか?」の意見を展開しました。
もしそうであれば、全国46都道府県の基準局に配置されている労災保険審査官は、金太郎飴のように同一でなければならないとして、大津労働基準監督署が認定した類似例を参考資料として提出したのです。これは同一傷病名で労災保険が適用された内容です。
審理は淡々と続けられましたが、私は原局の判断の誤りを意識的につつき回す質問を繰り返しました。言葉を変えれば「たった2人の馬鹿担当者の誤った判断のお陰で、お金を払って東京まで出掛けなければならなくなった!」を強調したのです。
この判断が再び繰り返されるのであれば「国家賠償請求訴訟」を行うことも付け加えました。決定の通知は未だなされておりませんが、不支給の取り消しを確信しています。
労災保険に対する審査請求や再審査請求はいずれも60日以内に労災保険の書式で補正書を提出しなければならず、大変に面倒なものです。
ご不明な点は、jiko110.comにお問合せ下さい。
先の質問に戻りますが、同一方向でしかも距離が1kmですから、認定される可能性が大と考えます。
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