| 腰椎のモデルで説明します。 |
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医師より「頚椎に不安定性がある」「椎間腔の狭小が認められる」
「頚椎の後方に骨棘が認められる」と言われて青くなっている被害者を見かけますが、
何も心配されることはありません。
頚椎なんてXPで見ればよくわかりますが、元々不安定な形をしているのです。
私は今年で57才を迎えます。人間40才にもなれば、全例で頚椎の加令変化が認められます。
頚椎に至っては加令変化・椎間腔の狭小・後方骨棘の大盛り状態です。
自慢している訳ではありませんが、これでも30才の妻を娶り子供をもうける力は残っていたのです。
「頚椎がなんぼのもんじゃ!」大きな声で叫びたい衝動に駆られるのです。
話を元に戻します。「椎間板ヘルニア」を説明して行きます。
脊柱は頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、計24個の独得の形をした、
椎骨とお互いの間に椎間板と言う座布団を挟んで高く積み上げられた柱です。
最後の部分に仙骨と尾骨がついていますから、合計26個の骨で構成されています。
脊髄は脊柱の後部のトンネル状の筒の中を通
っているのです。
この座布団(椎間板)が後ろに滑り落ちて、後方の脊髄を圧迫するのを「椎間板ヘルニア」と言います。
椎間板のことを座布団と説明してきましたが、脊椎の運動を支える観点からは
ショックアブソーバーとボールベアリングの役目を背負っていると言えます。
中心部の髄核を線維輪が覆う形の軟骨で構成されており、出生時の水分含有率は88%です。
年令を重ねるにつれ水分は蒸発し、70才代では69%になるとのことで、淋しいかぎりです。
人間は元々4足歩行でした。その名残か椎間板は前方に厚く、後方が薄い形状をしているのです。 |
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MRIは膨張して写るのを特徴としています。
MRI検査で膨隆が認められたとして、大騒ぎの被害者がおられますが、
この程度の所見で椎間板ヘルニアの傷病名になることはありません。
画像所見で説明すれば突出以上が対象となります。 |
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「外傷性椎間板ヘルニア」は強烈な外力により、椎間板が後方に突出して脊髄を圧迫し、
結果
、頚部の疼痛とこれによる頚椎可動域制限、項部〜肩の筋緊張、肩〜上肢の知覚異常、
上肢の筋力低下や筋萎縮、手指の巧緻運動障害、脊髄症であれば下肢にも同じ症状、
更には直腸・膀胱障害(排尿・排便障害)等が出現してくるのです。
これらと併せて頭痛、耳鳴り、眩暈、悪心、嘔吐を訴える被害者もおられます。 |
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椎間板は軟骨で出来ていますのでXP検査による発見は無理ですが、
MRI検査で素人目にも判断が可能です。
もっとも手術ともなれば、造影剤とCTを組み合わせたミエロCT検査が行われます。
さて、治療です。
手術にならない保存療法としては薬物療法+理学療法の組み合わせで
「鞭打ち損傷」の治療と大差はありません。
薬剤としては消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、
ビタミン剤が投与されます。
頑固な疼痛に対しては硬膜外ブロック、神経根ブロックの神経ブロック療法が実施され、
自律神経症状の強い患者には星状神経節ブロックの注射がなされます。
理学療法はカラー、コルセットの装用の指示の他に、
急性期でも疼痛が強い場合は入院下でグリソン牽引(介達持続牽引)を実施します。
慢性期に入れば温熱療法と電動間欠牽引が実施されるのです。
余談になりますが、私は外傷性ではありませんが腰椎に椎間板ヘルニアの既往を持っています。
ご承知のように京都に在住しておりますが、京大系の病院は手術を勧めます。
かかりつけの京大系の病院の主治医は「手術をしないのなら、来なさんな!」と
真面
目な顔で言っています。
でも府立系の病院に行きますと「ヘルニアの70%は保存療法で完治する」と言い切ります。
人間なんて都合の良い生き物ですから、発症しているときは手術かなとも思います。
でも、治ってしまうと切らないで良かったと思ってしまうのです。
手術ともなれば、頚部では「前方固定術」腰部では「後方固定術」が一般
的です。
これは突出したヘルニアを摘出し、腸骨(骨盤骨の一部)を骨採取して移植するものです。
簡単な手術ではありませんが、これを実施すれば脊髄に対する圧迫は完全に除去できます。
手術に至らないケースでは、14級10号、12級12号の選択となります。
固定術がなされた場合は、11、8、6級の選択となります。
さて、一番厄介な「本件事故との因果関係」「素因競合」について説明していきます。
椎間板の変性は20代から始まるのです。
MRI画像上によるヘルニアは40才以下で25%、40才以上で60%という統計も発表されているのです。
40、50才ともなれば椎間板だけでなく頚椎の全体に年令による退行性変化があって当たり前なのです。
それではいわゆる「外傷性椎間板ヘルニア」を考えていきます。
先の事情から以下の4つの要件を満たす必要があります。
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