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【2018/02/08】脊髄損傷110番 脊髄とは?

脊髄損傷110番 脊髄とは?

 

ヒトの身体活動のほとんどの部分は、脳によりコントロールされています。
しかし、脳そのものは、首の最上部までしか到達していません。
顔は、脳幹と直接につながっていますが、それ以下では脊髄が脳に代わって、脳からの指令を手や足などの末梢に伝達し、反対に末梢からの信号を脳へ伝達する重要な役割を果たしています。

脊髄は、脳の底部から背中の下方まで伸びている、直径1cm、小指程度の太さの非常に細長いロープ状の器官であり、脊髄そのものは、軟らかく、損傷されやすいもので、専門医よりは、おからを連想させる脆いもので、脊椎によって囲まれた脊柱管というトンネルで保護されています。

脊椎は29 個の小さな椎体骨で構成されており、これらの骨が上下に積み重なった構造です。
脊椎は身体の活動にあわせて激しく動き、曲がるため、椎骨と椎骨の間にはクッション、衝撃吸収装置の役割をする椎間板が存在しています。
椎骨同士は靭帯によって連結・保持され、首や背中を捻ったり曲げたりすることを可能にしています。

脊髄は、それぞれ左右へ末梢への枝を出しており、その枝の出ている位置から髄節という単位に分類され、頚髄は8、胸髄は12、腰髄は5、仙髄も5の髄節に分類されています。

脊髄が横断的に切断されると、その障害された部位より下方向には、脳からの指令が伝達されなくなり、下からの信号も脳に伝達できなくなります。
そのため、運動麻痺、感覚・自律神経・排尿・排便障害などの深刻な障害が生じます。

椎体骨が骨折して不安定なときは、緊急的に固定術が実施されていますが、脊髄自体を手術でつなぎ合わせることはできません。
脊髄は脳と同様に中枢神経細胞で構成されており、損傷すると生まれ変わることはありません。
今後の再生医療の成果が期待される分野です。

日本脊髄障害医学会の調査によれば、脊髄損傷の発生件数は毎年、5000人前後で、交通事故で2400件、労災事故で1500件と報告されています。
交通事故と労災事故で全体の73%を構成しています。

1.脊髄損傷における問題点

脊髄損傷は、大きくは完全型と不完全型の2つに分類されています。
完全型は、椎体骨の脱臼や骨折を原因として、脊髄が横断的に離断し、神経伝達機能が完全に絶たれたもので、不完全型は、多くが非骨傷性で、脊髄は部分的な損傷、圧迫を受けますが、一部の機能が残存している状態です。

1)完全型
損傷部位以下は上位中枢からの支配を失い、脳からの運動命令は届かず、運動機能が失われ、上位中枢へ感覚情報を送ることもできなくなるため、感覚知覚機能も失われます。
つまり、麻痺とは、動かない、感じないという状態に陥ることです。

例えば、C4の脱臼骨折で横断型頚髄損傷をきたしたときは、四肢と体幹の完全麻痺となります。
胸髄、T1の脱臼骨折で横断的に胸髄を損傷したときは、上肢の機能は残っていますが、下肢は対麻痺の状態で、日常は、車椅子に頼ることになります。
いずれも、排尿・排便障害を伴い、深刻な障害で、日常生活で、他者の介助が必要となります。

さらに、感覚、運動だけではなく自律神経系も同時に損なわれます。
麻痺している領域では、代謝が不活発となるため、外傷などは治りにくく、汗をかく、鳥肌を立てる、血管を収縮、拡張させるといった自律神経系の調節も機能しなくなり、自律神経過反射、起立性低血圧、体温調節障害などを発症します。

ところが、後遺障害となると、完全型=横断型損傷では、XP、CT、MRIなどで、それを確認することができるので、等級の立証は容易です。

等級の獲得が容易でも、損害賠償交渉となると、
ー宅の改造と将来介護料の請求?
その他にも、
被害者が、アルバイトやフリーターであったときの逸失利益は?
上肢の機能を残しており、復職ができたときの逸失利益は?
ぞ来介護料と公的給付や介護保険、自動車対策機構の介護料との整合性は?
ゲ坦下圓無保険であったときは?
主治医の診断力に疑問があり、信頼関係が築けないときは?
Ц鯆婿故と医療過誤が競合したときは?
╋畤峠颪琉崋嬶狙禅瓩蓮

などなど、素人である被害者や家族では、解決が困難なことばかりです。
結論から申し上げれば、これは専門性の高い弁護士が裁判所で立証して解決する領域です。

先に説明した自律神経損傷や、後段、解説している痙性などは、等級に反映される症状ではなく、これらは将来介護料の請求で、介護を困難にさせている要因として、弁護士が裁判所で立証し、高額な将来介護料を実現しなければなりません。
損保との話し合いや交渉では、解決できない問題なのです。

かつて、完全型脊髄損傷患者の寿命は健常者に比較すれば、大幅に短いと考えられていたのですが、現在では、医療技術の進歩や療養環境の改善に伴って、平均寿命は、健常者に比較して、およそ5%程度短いだけと報告されています。
その分、弁護士が裁判所で立証して、脊髄損傷患者の生活を改善する必要性が増しています。
交通事故では、遷延性意識障害、高次脳機能障害と並んで、弁護士の力量次第で、月とスッポンの差が生じているのです。

 

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