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【2018/06/01】部位別後遺障害の見直し 脳震盪

部位別後遺障害の見直し 脳震盪

 

(3)脳震盪 (のうしんとう)

震盪とは、激しく揺れ動かすという意味で、脳震盪は回転加速度による衝撃により揺さぶられると生じると考えられており、画像で損傷部位が特定できないびまん性の脳損傷と定義されており、脳損傷では、軽度の病態とされています。

交通事故では、歩行者や自転車と自動車の衝突の衝撃で、被害者が気絶したが、ほどなく、むっくり起き上がり、周りが安堵しているイメージです。

軽度な脳損傷であっても、脳震盪を繰り返すと、将来、パンチドランカーのようなダメージが出てくることが明らかとなっており、受傷直後は、絶対安静として対応すべき傷病名です。

フルフェイスのヘルメットでバイクを運転中、交差点で自動車と出合い頭衝突し、投げ出された被害者に、事故後のCTに画像所見は得られないものの、重篤な見当識障害、記憶障害などの高次脳機能障害が出現し、MRIのT2スターの撮影法でびまん性軸索損傷、脳表面の広範囲の点状出血が確認され、後遺障害として2級1号が認定されたことも2回以上、経験しています。
脳は、直接的な打撃でも損傷しますが、回転加速度による衝撃により揺さぶられることで損傷します。
幼児を執拗に揺さぶって、急性硬膜下血腫で死亡させた幼児虐待も新聞を騒がせています。
脳は、揺さぶりの衝撃に弱いことを覚えておいてください。
びまん性軸索損傷は、後段で具体的に説明しています。

さて、脳震盪ですが、頭部に加えられた衝撃により脳細胞が一時的に機能を停止したのか、あるいはその一部が損傷されるかして、一過性の意識障害が起こります。
症状としては、受傷時の記憶喪失=健忘が起こるため、受傷当時のことを思い出せません。
日付や場所、周囲の人のことが分からない見当識障害や意識消失が見られます。
大半は、健忘だけが残り、その他の脳の機能異常は認められません。

6週間程度で脳神経伝達物質の代謝は正常化するので、経過観察だけで正常に回復します。
頭痛や嘔吐があれば、安静、点滴、対症療法として鎮痛薬や吐き気止め薬などが処方されます。

失われていた記憶の一部はもどりますが、怪我をしたときのことは思い出せないのが普通です。
ただし、大部分で、その後に記憶障害が後遺症として残ることはありません。

受傷時に意識障害があったときは、脳震盪が疑われます。
頭をぶつけた子どもに対して、医師や看護師は、「すぐ泣きましたか?」 と質問しています。
これは、意識障害の有無を確認しているのです。
すぐ泣いて、念のために撮影したCTで出血がなければ、脳震盪自体は心配ありません。

交通事故で、脳震盪と診断され、休むこともなくラグビーの試合に出場、タックルを受けて気絶した?
これは、大変危険で、最初の脳震盪の症状が残っている状態で、再度衝撃を受けたときは、セカンドインパクト症候群を発症し、死に至ることや重篤な後遺障害を残すことが報告されています。

脳震盪では、2週間以上の安静、スポーツの禁止が必要です。

 

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