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【2018/07/04】高次脳機能障害の症状について?

高次脳機能障害の症状について?

 

(2)高次脳機能障害の症状について

症例1 高次脳機能障害者に特有な症状や行動
村上さん32歳は、大卒後、今の会社に就職し、営業担当として大きな成果を上げていました。
本年、1/11の午前8:20頃、通勤の途上ですが、自動二輪車を運転して交差点を直進中、対向右折トラックと出合い頭衝突し、救命救急センターに救急搬送されました。

傷病名は、頭部外傷、急性硬膜下血腫、びまん性軸索損傷で、10日間、意識を喪失した状態でした。
事故受傷から1カ月を経過し、意識が清明になったことで退院し、幸い、骨折などがなく、自宅で50日ほど静養し、職場に復帰したのです。

営業担当に戻った村上さんですが、
新しい得意先の名前を覚えることができません。
お客様とのアポイントや依頼されたことを忘れてしまうことが頻発し、大きなクレームとなりました。

勤務先の上司の配慮で、営業担当から外れ、内勤、総務の仕事に仮配属されました。
ところが、以前のように、前向きに仕事に取り組む態度が見られず、無気力で、やる気がありません。

見かねた同僚が、今の村上さんにでもできそうな仕事を選んで渡したのですが、取り組みはするのですが、集中力が続かず、すぐに疲れてしまう様子で、信じられない単純なミスが目立ちます。

事務所の仕事でも、来客と電話が同時にあると、どうしていいか分からずパニックを起こします。
また、自分の仕事が早く終わっても、仲間の仕事を手伝うなど、そのときの状況に応じた臨機応変な行動をとることもなく、困り果てた同僚が新たな指示を出すと、突然キレテ、怒鳴り散らすこともあります。
事故前のことは、ほとんど覚えておらず、今、自分が抱えている問題にも気がついていない様子です。

一体、村上さんには、なにが起こったのでしょうか?

これこそが、本件交通事故による頭部外傷後の高次脳機能障害なのです。
特に、びまん性軸索損傷では、脳表面の広範囲が点状出血することで、脳神経細胞の線維、つまり軸索が広範囲に断裂し、ネットワークの機能を失うと考えられています。

村上さんの症状をまとめると、注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害などに分類することができます。
では、その1つずつを検証していきます。

1)高次脳機能障害の諸症状

注意障害30%
集中できない
気が散りやすい
作業にミスが多い
半側空間無視
記憶障害26%
新しいことが覚えられない。
なんども、同じことを聞く。
 
 
遂行機能障害16
計画性がない。
目標設定ができない。
 
 
社会的行動障害20
幼稚化する。
場違いな行動・発言をする。
突然、怒り出す。
 
失語症57%
よどみなく話すことができない。
言葉が理解できない。
字の読み書きができない。
 
地誌的障害6%
場所を認識できない。
道が分からない。
家を出ると帰って来られない。
 
失行症11%
道具が上手く使えない。
動作がぎこちない。
 
 

 

失認症5%
モノの形・色が分からない。
ヒトの顔が分からない。
半側身体失認
 
2)ヒトの脳のネットワークについて?

Уい鼎

遂行機能

サ憶

ぞ霾鷭萢

C躇奸集中力

⇒淦・発動性

ヽ仞

神経心理モデル ニューヨーク大学医療センター ラスク研究所

モデルの底辺には、覚醒、その上に抑制・発動性があり、さらに注意力、情報処理、記憶と続き、そのまた上には、遂行機能、最後の頂点に気づきがあります。
これらは単体で機能しているのではなく、常に、モデルの下から上に影響をおよぼしているのです。
例えば、記憶障害では、メモを取ることが大切ですが、発動性が低いと、メモを取ろうとしません。
つまり、高次脳機能障害の症状は、これらが複雑に絡み合って出てくるのです。

「あの人は病識がまったくない、せめて、自分の障害を認識さえしてくれれば、なんとかなるのに?」 突然の交通事故で、高次脳機能障害になった人が、自分の障害に気づく?
モデルの頂点を理解するなんてことは、実は、あり得ないことなのです。

下の階層に問題があると、より高次な脳機能は、影響を受けるのです。
注意の障害があると、記憶の機能や遂行機能に影響が出てくるのです。
神経心理学的検査で把握できる項目は、C躇佞判乎耄蓮↓ぞ霾鷭萢、サ憶、遂行機能です。
◆銑Г麓匆饑験茲亮尊櫃両賁未杷聴し、陳述書で立証していくことになります。

 

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