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【2018/08/09】問題提起 頚腰部捻挫の新しい判例

問題提起 頚腰部捻挫の新しい判例

 

1)松山地裁今治支部 H28-11-8判決 自保ジャーナル1992号
乗用車を運転して駐車場で停止中、バックしてきた加害者運転の乗用車に逆突された兼業主婦の事案につき、被害者は、
〜芦鵑了故で、頚椎および腰椎捻挫の各傷害を負い、H22-4-30に症状固定と診断されたこと、

頚椎捻挫後の症状については、症状固定時において、常時、疼痛を生じる状況ではなく、症状固定後も通院することなく、自覚症状に応じて湿布などを使用するにとどまり、自覚症状もH23-夏頃には消失していたこと、

9部捻挫後の症状については、他覚的所見のない疼痛であって、14級9号の後遺障害認定を受けたものの、症状固定後も通院することなく、自覚症状に応じて湿布などを使用するにとどまり、自覚症状もH23夏頃には消失していたこと、

に楫鏤故が、H25-5-9であることを踏まえると、被害者には、本件事故の発生時において、前回の事故による頚部痛が残存しておらず、また、前回事故による腰部の後遺障害が残存していなかったと認めるのが相当であるとし、被害者は、本件事故により、身体に一定の衝撃を受けたものと推認され、本件事故翌日には、治療先病院を受診し、その後の治療経過などにも鑑みると、被害者は、本件事故により、頚椎および腰椎捻挫の各傷害を負ったものと認めるのが相当であると判示しています。

ジ絨箴祿欧稜定につき、被害者は、本件事故により、頚椎および腰椎捻挫の各傷害を負い、通院治療を受けたにもかかわらず、疼痛の症状が残存したことが認められ、前回事故の症状固定日から本件事故日までに3年間を経過し、少なくとも1年以上は疼痛の残存が見られなかったことも考慮すると、原告は、本件事故により、頚椎および腰椎捻挫の各傷病について、それぞれ14級9号の後遺障害を負ったものと認めるのが相当であると判示しています。

μ3年前に頚椎および腰椎捻挫を負った被害者の素因減額につき、前回事故後の被害者の頚部および腰部の痛みについては、いずれも本件事故時において疾患と評価できない上、被害者の頚部および腰部の変性所見が経年性を超えるものと認められないこと、および前回事故における被害者の腰部の後遺障害等級認定が14級9号にとどまっていることも考慮すると、被害者について、素因減額の対象となる既存障害を認めることはできないといわざるを得ないと否認しています。

2)名古屋地裁 H29-4-21判決  交民集50巻2号
信号機により交通整理の行われている交差点において、直進の普通貨物自動車と対向右折の普通乗用自動車の出合い頭衝突で、外傷性頚部腰部症候群、両側僧帽筋損傷、両側大後頭神経痛、頚髄浮腫などの診断を受け、現時点においても、頭・首・腰の痛み、上半身から指先にかけての痺れを訴える、49歳、男性、土木建築業の被害者の後遺障害の有無・程度について、

症状の一貫性、治療経過、車両の損傷状態等や労働基準監督署調査官の意見等も考慮して、14級9号相当の後遺障害が残ったものと認め、本件事故の約8年4カ月前の交通事故による同様の部位についての後遺障害14級9号の症状は、本件事故時には残存していなかったとして、被害者の上記症状について、14級相当の後遺障害が残存し、その内容および程度などから、労働能力喪失率は5%、労働能力喪失期間は5年と認めて、後遺障害による逸失利益を算定しています。
余談ですが、新規登録17日後の事故により損傷した普通貨物自動車の評価損について、修理費用の30%に相当する40万7731円を認定しています。

3)神戸地裁 H29-9-28判決
7年半前の別件事故で、併合14級認定を受ける35歳、男性が、自動二輪車で直進中、右折乗用車に衝突され、外傷性頚椎椎間板ヘルニアなどから14級9号の後遺障害が残存したという事案で、

“鏗下圓蓮∨楫鏤故により、頚椎捻挫、腰部打撲の傷害を負い、初診時から継続して、頚部痛、腰痛、右足のしびれ感の症状を訴えており、さらに、本件事故の態様および被害車両の破損状況からすると、被害者が自動二輪車もろとも転倒し、加害車に衝突した際に、被害者の身体に対しても相当程度の衝撃が加わったものと推認される。

被害者には、後遺障害診断書に記載された頚項部痛、腰痛、右下肢のしびれ感の後遺障害が残存しており、受傷時の状況や治療の経過、医師の診断内容などからすれば、頚部および腰部に関し、局部に神経症状を残すものとして、それぞれ14級9号、併合14級に相当する後遺障害が残存した。

J矛鏤故による後遺障害につき通院治療などを行っていなかった被害者が、本件事故を機に、頚部や腰部の症状を訴えるようになったこと、

な矛鏤故から本件事故まで約7年半が経過していること

ゼ賠責保険の事前認定手続きにおける判断も、他覚的所見が認められず、別件後遺障害認定があるため、本件事故による後遺障害が14級相当に留まるかぎり、障害程度を加重したものとは捉えられず、自賠責保険における後遺障害には該当しないとの判断をしているのであり、本件事故による14級相当の後遺障害が残存することを否定する趣旨とまではみられないことなどから、

θ鏗下圓本件事故を機に訴えるようになった各症状については、自賠責保険の事前認定手続における判断にかかわらず、併合14級と認めると認定しています。

 

NPOジコイチのコメント
自賠責保険では、自賠法で加重障害という概念が規定されており、例えば、頚椎捻挫で14級9号が認定されると、生涯、後遺障害の既往歴として被害者に付きまとうことになり、その後、頚部に14級9号に該当する障害が認められても、加重障害と判断され、支払いはありません。
上位等級の12級13号が認定されても、加重障害の14級9号分は差し引かれます。
具体的には、自賠責保険からは、224万円−75万円=149万円が支払われることになります。

ところが、加重障害を否定し、再び、14級9号を認定して、支払いを命じた判例が続いており、代表的な3つを先に、紹介しています。

1)松山地裁 今治支部 H28-11-8判決では、
約3年前の交通事故で、腰部捻挫で14級9号が認定された兼業主婦に対して、前回事故の症状固定日から本件事故日までに3年間を経過し、少なくとも1年以上は疼痛の残存がなく、通院治療を受けていないことも考慮すると、被害者は、本件事故により、頚椎および腰椎捻挫の各傷病について、それぞれ14級9号の後遺障害を負ったものと認めるのが相当と判示しています。

2)名古屋地裁 H29-4-21判決では、
出合い頭衝突により、外傷性頚・腰部症候群などの診断を受け、現時点においても、頭・首・腰の痛み、上半身から指先にかけての痺れを訴える、49歳、男性、土木建築業の被害者に対して、症状の一貫性、治療経過、車両の損傷状態や労働基準監督署調査官の意見等も考慮して、14級9号相当の後遺障害が残ったものと認め、労働能力喪失率5%、労働能力喪失期間を5年と認めて、後遺障害による逸失利益を認定しています。

本件事故の約8年4カ月前の交通事故による同様の部位についての後遺障害14級9号の症状は、本件事故時には残存していなかったとして、自賠責保険の加重障害を否定しています。

3)神戸地裁 H29-9-28判決では、
7年半前の別件事故で、併合14級の認定を受け、本件交通事故でも、頚椎椎間板ヘルニアなどにより14級9号の後遺障害が残存したと主張する35歳、男性に対して、前回事故の症状固定後は通院もなく、自賠責保険も、加重障害として14級9号を認定しており、本件事故による14級相当の後遺障害の残存を否定していないこと、被害者には、頚項部痛、腰痛、右下肢のしびれ感の症状が残存しており、受傷時の状況や治療の経過、医師の診断内容などから、頚部および腰部に、それぞれ14級9号、併合14級に相当する後遺障害が残存したものと認められる。

いずれの判例でも、弁護士は、
)楫鏤故で被害者に与えた衝撃の大きさ、
∋故後の症状の訴えと、その一貫性、自覚的症状とMRI画像所見が一致していること、
A芦鵑了故は、症状固定後、通院治療を受けておらず、本件事故前には、治癒していたこと、
などを丁寧に立証しています。

さて、加重障害で損害賠償を実現するキモ?

1)頚部捻挫で14級9号が認定されたとき、有能な弁護士であれば、損保との交渉でも、後遺障害慰謝料は110万円、逸失利益は、喪失率5%喪失期間5年を獲得しています。
さて、6年後に再び追突事故を受け、末梢神経障害を残したときでも、そのレベルが14級9号であるときは、自賠責保険は加重障害として支払いを拒否します。

「前回の事故では、5年分しか認められていないのに、どうして支払われないの?」
これが、被害者と損保の相対交渉であれば、40万円の後遺障害慰謝料と5%、3年の逸失利益が平均的な解決であり、「前の事故では、3年分しか支払われていないのに、どうして支払われないの?」 被害者には、このような不満が残るはずです。

2)自賠責保険の加重障害は、自賠法で規定されており、法改正がなされない限り、生きています。
つまり、現状では、自賠責保険に異議の申立を行っても、支払いが実行されることはありません。
損保に、交渉による支払いを求めても、自賠が否定した支払いに応じることは考えられません。

3)ところが、裁判所は、自賠責保険のルール、加重障害などには、お構いなしです。
一定の年数が経過し、前回の事故の障害が消失しているときは、新たな事故として対応します。
したがって、支払いを求めるなら、弁護士に委任して訴訟を提起しなければなりません。

4)一定の年数の経過ですが、過去にNPOジコイチに相談され、14級9号で弁護士が解決した事案では、5年以上で、被害者が損保との話し合いで解決されたときは、3年以上となります。

5)弁護士であっても、上記の´↓を丁寧に立証しなければ、勝訴には至りません。
しかし、裁判では、決着にほぼ1年を要し、この間、1カ月に1回は、裁判所に出向いてで協議するのですが、裁判所が認める弁護士費用は30万円前後で、コストパフォーマンスは相当に低いのです。

6)NPOジコイチでは、先の費用でも、訴訟を引き受ける有能な弁護士と連携しています。
加重障害で後遺障害を諦めている被害者は、フリーダイアル
0120-716-110で相談してください。
事故発生状況、通院状況、自覚症状とMRI所見などを確認して、有能な弁護士をご紹介します。
弁護士費用特約に加入されていれば、訴訟でも、被害者の費用負担はありません。


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