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【2018/12/03】東京地裁 H28-2-25判決 賃料差額、転居費用、慰謝料など

 東京地裁 H28-2-25判決 賃料差額、転居費用、慰謝料など

 

(14)賃料差額、転居費用  1659万2751円⇒704万7468円
⇒弁護士は、被害者ら家族は、本件事故当時、賃貸マンション、賃料月額16万3000円に居住していたが、H24-3-15被害者の介護を行うため、バリアフリーの賃貸マンション、期間をH24-3〜H26-3までとする定期建物賃貸借、賃料月額20万円に転居し、H26-2-26、肩書住所地所在のバリアフリーの賃貸マンション、賃料月額23万5000円に転居している。
1回目の転居に係る賃料差額は(20万円−16万3000円)×714日÷30日=88万0600円、
2回目の転居に係るそれは(23万5000円−16万3000円)×12カ月×17.7169=1530万7401円
また、1回目の転居費用は20万4750円、2回目は20万円であるとして請求しています。

⇒損保らは、少なくとも2回目の転居費用と本件事故との間に相当因果関係はなく、賃料は当該物件に係る諸条件、築年数、耐震性、所在地、周辺環境、設備、間取りなどで決定されており、バリアフリーの賃貸マンションの賃料が、非バリアフリーの賃貸マンションのそれより高額であるとは言えないことや、本件事故当時、被害者ら家族が生活していた賃貸マンションの広さ、居住部分は約35帖であるのに対し、1回目の転居先のそれは約53.9帖、2回目の転居先のそれは約41帖であることからすると、賃料差額と本件事故との間に相当因果関係はないと反論しています。

⇒裁判所は、被害者の両親らは、本件事故当時、非バリアフリーの賃貸マンション(賃料月額16万3000円に居住していたが、H24-3-15、被害者の在宅介護を行うため、バリアフリーの賃貸マンション、期間をH24-3-15〜H26-3-31までとする定期建物賃貸借、賃料月額20万円に転居したこと、
H26-2-26、定期建物賃貸借の期間が満了することから、肩書住所地所在のバリアフリーの賃貸マンション、賃料月額23万5000円に転居したこと、1回目の転居の費用は20万4750円、2回目のそれは20万円であることが認められ、被害者の後遺障害の内容、程度等に照らすと、転居の必要性は否定し得ないものの、
2回目の転居と本件事故との間に相当因果関係があるとまで認めるのは困難であり、また、賃料は間取り、立地等の諸条件により異なるところ、上記の各マンションは間取りも異なる上、立地条件も異なるのであって、単に賃料に差異があることのみから、賃料差額を本件事故と相当因果関係のある損害というのも困難である。
シニア向けの分譲マンションは、同じ面積でも、一般の分譲マンションに比し、販売価格が20%程度高くなるとの指摘があることなどを総合考慮すると、本件事故と相当因果関係のある賃料差額相当分の損害は月額3万円とするのが相当である。
3万円×12カ月×19.5763=704万7468円を本件事故と相当因果関係のある賃料差額と認める。
そして転居費用は20万4750円とするのが相当である。

NPOジコイチのコメント
賃貸から賃貸への転居で、賃料の差額が本件事故との相当因果関係のある損害として請求できることは、勉強になりました。

(15)慰謝料 3965万円⇒2880万円
⇒弁護士は、被害者の慰謝料として、3965万円を請求しています。
1)傷害慰謝料 365万円
被害者の傷害の内容、程度、治療経過等に照らすと、傷害慰謝料は365万円とするのが相当である。
2)後遺障害慰謝料 3600万円
前記のとおり、本件事故により、原告花子には、施行令別表気1級1号相当の後遺障害が残った。
被害者の後遺障害の内容、程度、年齢に加え、加害車の過失、内容、程度、本件事故後の行動等に照らすと、後遺障害慰謝料は3,600万円とするのが相当である。

⇒裁判所は、被害者の慰謝料として、2880万円を認定しています。
1)傷害慰謝料 280万円
本件事故の内容、傷害の内容、程度、治療経過等一切の事情に鑑みると、被害者の傷害慰謝料は280万円とするのが相当である。
2)後遺障害慰謝料 2600万円
後遺障害の内容、程度、治療経過、被害者の年齢等一切の事情に鑑みると、後遺障害慰謝料は2600万円とするのが相当である。

(16)固有の慰謝料 各500万円⇒200万円
⇒弁護士は、被害者の傷害、後遺障害の内容、程度に加え、両親らは、現在も被害者の介護を行い、今後もこれを行う必要があることに照らし、固有の慰謝料は各500万円を請求しました。

⇒裁判所は、両親であること、被害者の年齢、後遺障害の内容、程度、生活状況などに鑑みると、両親らの固有の慰謝料は各200万円相当であるとしました。

NPOジコイチのコメント
別表気1級1号の後遺障害慰謝料が、固有の慰謝料と合計して2800万円と認定されたのは、異例なことで、驚きました。

※弁護士の立証力について

弁護士の立証力の評価

5段階評価

1

2

3

4

5

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逸失利益

 

将来の介護料

げ雜扈斬陲硫造

 

チ躪臧床

 

本件判例における弁護士の立証力は、5段階で3.3となります。
既払いを除き、2億4630万1505円の請求が、1億8443万4093円の判決となりました。
請求額の225.2%がカットされました。
経験則が豊かであっても、手を抜くと、上手の手から水が漏るの好例です。
 

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