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交通事故外傷と後遺障害


政府の補償事業

政府の保障事業
 

加害車両の自賠責保険が切れていた、ひき逃げで加害者が不明、
許せないことですが、頻繁に発生しています。
自動車保険の損害賠償は2階建ての構造と説明してきましたが、この1階部分がありません。
この場合の被害者の取るべき手立ては、政府の保障事業に対する請求となります。

どこにも、誰にも請求できない被害者を救済する? 
この観点で整備された法律ですから、厳しい運用が実施されています。
政府の保障事業=自賠責保険?
大多数が、この理解ですが、実は、かなり違います。

 

自賠責保険と政府の保障事業の違い、

項目

自賠責保険

政府の保障事業

1仮渡金・内払い金

申請により認める、

治療完了後の一括請求のみ、

2共同不法行為

認定払いを行う、

保障事業の適用がなされない、

3民法722条 過失相殺

被害者過失70%未満は無過失

2007年4/1以降は自賠に同じ、

4異議の申立

認定後2年以内、

認定後60日以内、

5好意同乗

適用せず、

20、30、40%で厳格適用、

6親族間事故

認定、

原則として認定に応じない、

7治療費の求償

限度額の範囲で認める、

一切認めない、

8時効

事故日、請求日から2年

事故日起算で待ったなしの2年、

9判決

従う、

従う、

10認定までの期間

平均すれば申請から40日、

最速で1年、

 

 

私が再婚した妻は、結婚前に無保険車事故に遭いました。
政府の保障事業に保険金請求したのですが、保険金が振り込まれたときには、長男を出産していました。
政府の保障事業ですが、これだけ時間が掛かるのです。

(1)支払限度額は、自賠の限度額と同じ、傷害 120、後遺障害 4000、死亡 3000 万円ですが、自賠にある仮渡金や内払金を認めません。 治療完了後の一括請求のみ可能です。

以下の生活状況に該当する被害者は、政府の保障事業の保障金の支払いを受けるまでの間、自動車事故対策機構に、保障金一部立替貸付を申し込むことができるようになりました。

‖濾嫗仂歇

 

生活状況

証明書の発行先

生活保護を受けている場合、

福祉事務所

所得税を納めていない場合、

税務署

市区町村民税を納めていないか又は市区町村民税の均等割だけを納めている場合、

市区町村

国民年金の保険料を免除されている場合、

市区町村

児童扶養手当の支給を受けている場合、

市区町村

生活福祉資金の貸付を受けている場合、

社会福祉協議会

市区町村教育委員会から就学援助を受けている場合、

教育委員会又は学校

 

 

貸付金額
10〜290万円以内で、推定される保険金額の2分の1の範囲内に限られます。

M子と返還方法
利子は無利子、保障金が支払われた段階で、貸付金と相殺します。

(2)共同不法行為等でいずれかの自賠責保険から支払が受けられる場合は適用されません。

(3)労災保険や健康保険の給付と加害者からの支払は、法定限度額からその金額を差し引かれます。

(4)自賠責保険と同じ、重過失減額が適用されます。

(5)異議の申立は通知された日から 60 日以内と決められています。
さらに、因果関係の認否が困難な場合、
[磴┐仍故による後遺障害を苦にして自殺した場合、
被害者が既往症を有していたために死因が明らかでない場合は、死亡による損害や後遺障害による損害については、問答無用で 50%の減額が行われます。
重過失減額後の損害額に対して 50%の減額が行われ、被害者にとっては、正にダブルパンチです。

(5)好意同乗による減額も実施されています。
現実の裁判では認められていない減額を行ないます。
被害者本人に過失が認められない場合、運転者との人的関係、同乗の目的や態様等から損害の全部を運転者に弁済させるのは妥当でないと認められる場合は、慰謝料部分について20〜40%の減額がなされます。

 

 

被害者に過失が認められる場合、飲酒・酩酊・無免許等正常な運転が期待できない要因を一つ知った上で同乗した場合は20%、二つ以上知った上で同乗した場合は30%、運転者に乗車を強く求めたとか、酒等を積極的に飲ませた場合は40%の過失相殺が行なわれます。
先の20〜40%はあくまでも目安で、近年飲酒運転の罰則が厳しくなっており、状況によっては上記以上の過失相殺も実施されます。

(6)原則として、親族間事故は填補しません。
自賠責保険は親族間事故を支払の対象としています。 

 

 

政府の保障事業は、被害者に填補した金額をそのまま賠償責任者に求償します。
上記の場合は、同一家族共同体に支払われた填補金が、そっくりそのまま求償請求されることになりますので、意味を持ちません。ただし、請求者が賠償責任者の相続権を放棄するとか、限定承認をした場合で請求権のみが残存する場合には填補がなされます。

(7)病院からの治療費の請求、労災等社会保険からの求償は認めません。
それ以前に、治療費については、自由診療を認めません。
政府の保障事業の場合は、健康保険或いは労災保険の適用が前提となります。

(8)待ったなしの時効が適用されます。
事故発生日の翌日を起算点に 2 年で時効が完成します。
自賠責保険では時効完成後3ヵ月以内に請求された場合、時効援用としないで救済処置を取っていますが、政府の保障事業ではこの取り扱いはなされません。
例え治療中であっても、事故受傷から2年以内に絶対に請求しなければなりません。
自賠責保険の適用が可能か、保障事業の適用となるのか?
その判断が微妙で最終的に政府の保障事業で対応することが決まった段階で時効が成立しているものに限っては、被害者保護の観点から自賠責保険に請求した日を保証事業に請求した日と見なして対応がなされます。

当事者間において民事訴訟が展開されていても、保障事業に対する請求権の時効は中断されません。 
この点も要注意です。

(9)裁判による確定判決・和解・調停?裁判による確定判決(調停、裁判上の和解を含む)は、法的には当事者を拘束するもので、第三者の政府の保障事業を拘束するものではありません。

しかしながら、判決による金額は概ね妥当な金額であり、これを争っても判決の金額が採用されることに間違いはありません。 したがって、判決額は尊重されて損害の填補がなされています。  

これをどう利用するか?
1年も待たされて60%の過失相殺がなされた決定通知書が送付されます。
60日以内に異議の申立を行い、その直後に加害者を相手に損害賠償請求訴訟を立ち上げるのです。 
そこで認定された過失割合や損害賠償額を示して政府の保障事業に対して再請求を行なうことになります。

(10)請求方法
請求できる人は、傷害・後遺障害の場合は、被害者または被害者から委任を受けた方、被害者が請求時点で未成年の場合は、親権者=父母等が請求者となります。
病院等からの治療費のみの請求は、認められていません。
死亡では、法定相続人および慰謝料請求権者=被害者の配偶者、子、および父母となります。
法定相続人および慰謝料請求権者が複数人いる場合は、原則として、その内の一人が代表して請求者になり、 その他の方は委任状に署名捺印して代表者に請求を一任することになります。

請求窓口は、全国の損害保険会社、JA共済等の窓口で受け付けています。
必要書類も上記窓口で記載例を説明したパンフレットとともに、無料で交付されています。

自動車損害賠償保障事業への損害の填補請求書と填補額支払指図書委任状(保障事業所定の様式)が独自の書式であり、
それ以外は、自賠責保険に対する被害者請求とまったく同じです。

 
 

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