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交通事故外傷と後遺障害


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(5)戦略的被害者請求のメリット?

(5)戦略的被害者請求のメリット?

 

1)認定の時間が早く、確実に読める?
損保の査定担当者は、多いときは、200件近くの被害者ファイルを管理しています。
ある被害者から、後遺障害診断書が郵送されてきたのですが、後遺障害の事前認定をGIRO調査事務所に申請するには、申請書と一括社意見書を作成し、受傷時と症状固定時の画像、すべての治療先の診断書と診療報酬明細書を揃えなければなりません。

被害者が複数の治療先で治療を受けているときは、アッチコッチ飛び回らなければなりません。
これが普通にできる優れた査定担当者であれば、なんの問題もありませんが、所詮は他人事ですから、他の仕事に忙殺され、テキパキと処理できないときは、申請は遅れます。
私が保険調査員時代、被害者から預かった後遺障害診断書を紛失した、バカ査定が2人もいました。  まさか、紛失したなんて、口が裂けても言えませんから、調査事務所で認定中と言い訳を繰り返したのですが、1年を経過して、信じられなくなった被害者は、調査事務所に、直接、電話を入れたのです。
「申請がなされていないものに、等級の決定をすることはありませんよ?」
電話に出た調査事務所の実にハッキリとした回答です。
そんなやこんなで、事前認定は、いつでも遅れ気味です。

2)露骨な嫌がらせを受けることがない?
先に説明した一括社意見書の存在です。

さらに、どちらの損保も、顧問医という名の御用医師を抱えており、主治医の作成した後遺障害診断書に、顧問医の意見書を添付し、等級を薄めに掛かることも、被害者に分からないところでは、公然と行われているのです。

3)自賠責保険の認定額は、損保に握られたまま?
損保に後遺障害診断書を渡して事前認定を依頼すると、認定結果は、損保から口頭で等級などが伝えられ、その後、示談交渉が開始されます。
合意に達して初めて損害賠償金が振り込まれるのです。

ところが、被害者請求では、認定と同時に、自賠責保険金が被害者の指定口座に振り込まれます。
その後の示談交渉では、自賠責保険金を除く、任意保険の積み増しのみを協議することになります。

4)自賠責保険の約束事?
被害者請求がなされたときは、自賠責保険は、自賠法16条の4で、
\禅畛の書面の交付
∋拱Щの書面の交付
支払わない場合の書面の交付
これらが義務付けられています。
通常は、申請後1週間で,実行され、40日後に↓が実行され、△任蓮同時に、被害者の指定口座に自賠責保険金が振り込まれます。

自賠法16条の7を発動、国土交通大臣に対する申し出制度を利用することもできます。
被害者は損保による保険金等の支払いまたは支払いに係わる手続きに関し、次のいずれかに該当する事実があるときは、国土交通大臣に対し、その事実を申し出ることができるのです。

(欷蔚發覆匹了拱Гい支払基準にしたがっていないとき、
16条の4第1項〜第3項までの規定による書面の交付を行っていないとき、
16条の5、第1項の規定による説明、16条の5第2項の規定による書面の交付または16条4の規定による通知を行っていないとき。

なお、自賠法15条による事前認定では、上記の縛りは一切なく、正にやりたい放題なのです。

例えば、7級が認定された被害者では、自賠責保険の認定額は1051万円です。
地裁基準で協議すれば、37歳男性なら、後遺障害部分で6442万円の損害が認定される可能性があり、さらに、損保が提示する後遺障害慰謝料は500万円ですが、地裁では、1000万円と評価されます。

事前認定で、後遺障害が認定されると損保は、積算明細書と示談書を持参、示談交渉が始まるのですが、多くの被害者は、足や手の切断が後遺障害と考えていますから、後遺障害部分で6442万円も評価される可能性があることを知りません。
ここまでの全てが損保任せで、自賠がどうで、任意がなに、全く理解ができていません。
「今回の事故では、大変なご迷惑をお掛けしました。後遺障害部分は7級が認定されましたので、それを評価させていただいて1051万円をお支払いします。」 
このトークでイチコロ、捺印してしまうのです。

被害者請求では、自賠責保険を通じて調査事務所が認定作業に入り、認定結果は被害者に通知され、同時に、被害者の指定口座に自賠責の保険金が振り込まれます。
すでに、1051万円が入金されており、上記のゴマカシ・トークは使えないのです。

被害者請求は自賠法16条で被害者に認められた固有の権利ですから、被害者がこの権利行使を決断したときには、すべてに優先され、そして妨害は許されていません。

 

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