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1後遺障害による逸失利益(6)自賠責保険の認定より高い算定例

新地方裁判所支払基準

 
 

●逸失利益

1後遺障害による逸失利益

 

 

(6)自賠責保険の認定より高い算定例

 

俄然、学習意欲のわいてくるタイトルですが、
自賠責保険では非該当であったのに等級が認定され、逸失利益が認められたもの、
自賠責保険の認定等級よりも上位等級が認定された例、
後遺障害等級との関係で通常より高い喪失率が認められたもの、が、ソコソコ存在しています。

この部分の説明に入る前に「心構え」について付け加えておきます。
私は、裁判所は真実を追求する場所と考えたことはありません。
提出した証拠によって合理的な判断を下す場所であると理解しているのです。
証拠を提出し真摯な立証活動を行わない限り、勝利を手にすることはできません。
しかし、立証活動は、いずれも医療に関わる領域で、弁護士も判事もほとんどは医療知識に長けていません。
 

一方、保険屋さん側の弁護士は、それなりの反証が保険屋さんから用意されます。
緻密な立証と合理的な説明がなされない限り、判事も大胆な等級の認定を躊躇します。

Nliro調査事務所は、裁判が開始されると、「訴訟における事実認定に先んじて自賠責保険において、この点の判断を行うことは差し控えるべきであると考えられます。 以上のことから、自賠責保険としては現時点における後遺障害の認定は困難であり、認定を保留します。」 そのように通知し、認定実務を放棄しています。

ある弁護士は、裁判所に対して、「これは調査事務所が認定実務を放棄する理由に該当しないとして、裁判所も独自にこれを判断するが、Nliro調査事務所の判断も参考にしたいので等級の認定作業を継続するように!」と申し入れ、裁判所からNliro調査事務所に対して指導がなされています。

裁判所で上位等級の認定を受けるには、担当弁護士の力量こそが勝負所となるのです。 
交通事故と医療に明るい弁護士でなければ、端から勝負にならないのです。
さらに、この弁護士が少数ですから、タチが悪いのです。

被害者は後遺障害診断を受け、後遺障害診断書に記載されている中身を十分に吟味します。
後遺障害等級の概要が理解出来るまでに学習し、認定申請を行うのですが、認定等級に不服がある場合には、果敢に異議申立に挑戦します。

裁判所で後遺障害の等級認定を受ける?安易に考えてはいけません。
あくまでも、Nliro調査事務所、JA共済連で間違いのない等級認定を受けることが議論の大前提です。

 

 

私は、日本で初めて、平成13年1月から、後遺障害診断書の分析、後遺障害診断書案の作成、異議申立書の作成等のサポートを続けてきました。
知恵袋では、「頚椎捻挫の非該当を行政書士に相談したら、13級をとってあげると言われた?」こんなトンチンカンな相談もなされています。
しかし、頚椎捻挫で13級はない!これを被害者が知っていれば、依頼することもありません。
行政書士ばかりが悪いのでもありません。

しかし、傷病名、後遺障害の立証方法、治療先のネットワーク、これらが理解できない、知らないでは、後遺障害等級の実現は不可能で、相談を受ける資格すらありません。
後遺障害等級は文書の説明で獲得できるものではないからです。
これらを踏まえて、以下の判例をチェックしてください。

ー賠責保険では「非該当」であったが、裁判では認められた例
大阪地裁判決H7-12-4 
事故による輸血でC型肝炎を発症した57歳男性会社員について、これが12級に該当するものとした上で、右下肢の障害の13級9号と併合して11級と評価し、10年間について15%の労働能力喪失を認めています。

神戸地裁判決H9-2-26 
42歳男性会社員の膀胱直腸障害について非該当を覆し、7級に相当するとと認め、症状固定後67歳までの25年間、57%の労働能力喪失を認めています。

神戸地裁判決H9-3-12 
男子大学生で卒業後アルバイトの膵臓、肝臓破裂後の立ちくらみ、疲れやすい等の自覚症状および腹部の手術痕について、10年間4%の労働能力喪失を認めています。

神戸地裁判決H12-7-6 
30歳男性で建築の現場監督者について、両下肢の3大関節の全てに機能障害を残し、その内股関節と膝関節の障害の程度は著しいとして、後遺障害等級9級に相当と判断、35%の労働能力喪失を認めています。

浦和地裁判決H12-3-29 
40歳主婦の後遺障害につき、自賠責保険は非該当の認定であったが、全脊柱前弯変形、両下肢筋力低下と知覚鈍麻が存在するところから後遺障害等級を7級と認め、賃金センサス女子全年令平均を基礎収入として67歳までの27年間について56%の労働能力喪失を認めています。
非該当が7級? 輸血によるC型肝炎が12級?
大きいもの、新しい見解を示すものをご紹介しました。
簡単に手に入れられる判決ではありません。
ご担当の弁護士に最大の敬意を表すものです。

大阪地裁判決H15-6-27
外傷性てんかんで自賠責保険は非該当、労災は9級を認定した59歳、タクシー運転手について、9級に該当するとして自賠責保険が認定した右足関節痛の12級12号と併合すると8級となるが、就労の障害となるのは、外傷性てんかんであるとして11年間について35%の労働能力喪失を認定しています。

名古屋地裁判決H15-12-3
継続的な嘔吐症で自賠責保険では非該当とされた引っ越しおよびリフォーム業下請け会社勤務の33歳男性会社員について、毎食後嘔吐し、130kgあった体重が事故後2ヵ月で45kgに激減したこと、名古屋市の身体障害者手帳で3級の認定を受けていること等から、その程度は9級10号と同等として、7年間について、35%の労働能力喪失を認めています。

東京地裁判決H18-2-6
頚腰部の神経症状で14級が認定されたラーメン店経営の37歳男性について、両膝の神経症状については、事故後3ヵ月を経過して初めてMRI撮影が行われたが、事故当初は頭痛、左下腿、左肘に疼痛があり、順次治療がなされており、MRIで医学的所見も認められるところから12級に該当するとして7年間について14%の労働能力喪失を認めています。

事故直後の治療先の診断書にその傷病名の記載がない?
こんなコジツケで非該当は、爺さん会の得意とするところです。

治療先にカルテや看護記録の開示を求め、それを知り合いの医師や看護師にお願いして翻訳、傷病名の記載はないが、自覚症状の訴えはなされているではないか、よく見ろ!

あなたたちは、すべての医師は同じレベルと考えているのか?
それなら、東大、京大、慶応と、○京医大、金○医科大、埼○医科大は同じレベルなの?
1日で150〜180人の患者を診察している医師が患者の訴えのすべてをカルテに記載すると信じているの?
火の玉となって反論して上位等級を獲得していますが、時間も経費もかかるのです。

異議申立で上位等級が認定されたのなら、Nliro調査事務所の所長は、被害者を訪問して謝罪すべきと、真面目に考えているところです。

⊆賠責保険の認定等級よりも上位等級が認定された例
浦和地裁判決H4-4-2 
47歳女性喫茶店経営者の後遺障害「外傷性膵臓損傷術後膵瘻、鞭打ち損傷、椎間板ヘルニア、両下肢痛で自賠責保険が11級11号を認定」について、食事では箸を十分に使えず、衣類の着脱には介助を要し、屋外歩行には杖による補助を要する状態であり、自覚症状とはいえ労働のみならず日常生活での行動が著しく制限されている状況にあるとして障害等級5級を該当すると認め、事故時の営業収益を基礎に67才までの20年間について79%の労働能力喪失を認めています。

 
 

余談ですが、膵臓はオタマジャクシの形をしています。 胃の裏側に位置し、膵液という強力な消化酵素を作ると同時に、インスリンやグルカゴンを内分泌して血液中の糖の量を調節しています。
11級11号は、「一般的労働能力は残存しているが、胸腹部臓器の機能の障害が明確であって労働に支障を来すもの!」調査事務所は、膵臓損傷だけを対象としたのです。
裁判では被害者の日常生活が注目されています。
Nliro調査事務所は認定に当り、被害者と面談を行ないません。
後遺障害申請時には、被害者の日常生活の具体的な状況を説明する文書、場合によってはビデオ撮影を添付する必要があります。

コラム アメリカン・スタイル?
仲間の阿部さんですが、インスリンの分泌量が平均よりも低いという遺伝性の糖尿病性体質があります。
脂っこいものはオミット、ジムに所属して適度な運動を心がけ、新幹線で選ぶ弁等も、野菜たっぷり弁当で、日頃から健康管理、カロリーの節制にシビアーで、境界線以下を維持しています。
問題点はこれだけで、私のように高血圧、長期大量飲酒を原因とする爆発的γGTPはありません。

 
 

ところが、最近外食が続き、徐々に血糖値が上昇しており、6/19の「江戸前天ぷらを楽しむ会」を欠席しました。
さて、6/20は首都圏交通事故戦略会議です。
午前中の4名がキリよく12時で完了したので、ホテル地下の源氏で鉄板焼きステーキを食べることになりました。
もちろん、私は、「阿部さん、ステーキでも大丈夫か?」確認したのですが、少し残すからOKとのことです。
阿部さんは脂の少ないヒレの完全ウェルダン、私はサーロインのレアを注文しました。
でも、ここは、ステーキ、サラダ、赤だし、ご飯、漬けもの、どれをとっても美味いのです。

私は阿部さんがどの程度残してカロリーを抑えるのか、観察していましたが、お肉を1切れ、ニンニクのスライスを3切れ、野菜炒め少々とご飯はスプーン1杯を残しました。
そんな程度なら、全部食べても同じやんか!これがやせ我慢、阿部さんの真骨頂です。
美味しいものを残すには、勇気がいるのです。

さて、会場の赤坂エクセルホテル東急は全面改装となったのですが、アメリカンスタイルのベッドメークとかで、午後にベッド・コンシェルジェなる女性が登場して、ベッドメーキングを行います。
1101号室はジュニアスィートですが、寝室を共有しています。
このベッドの間隔を限りなく近づけるのがアメリカンスタイルなのです。

私は、ベッド・コンシェルジェのおねえさんに、限りなく間隔を開けて、2人の視線がぶつからないようにベッドメーキングをして欲しいとお願いしました。
その際に、「夜中に眼を醒ますと、隣に痩せたオッサンが寝ている?私は、一瞬、ホテルで寝ていることを忘れ、ここはエジプトか?隣はミイラか?錯覚を起こすので、間隔を拡げて、視線が合わないようにして!」
面白おかしく説明したのです。

この話に、ベッド・コンシェルジェのおねえさんははまり込んだのです。
転げ回って大笑い、長考・熟慮の結果、限界まで離して、視線が合わないように手前のベッドを下げたのです。

6月の首都圏交通事故戦略会議では、阿部さんが別にシングルをとりましたので、私はベッドルームを占有、寝返りを打って2つのベッドを楽しみました。
性格は水と油ですが、妙に気が合う2人なのです。

 

東京高裁判決H7-7-25 
平衡感覚の障害で12級12号、嗅覚の脱失で12級相当、難聴で14級3号の認定された主婦に対し、料理を作るに当っても嗅覚が重要であるとし、後遺障害別等級表備考7で11級と認定するのではなく、10級に相当する後遺障害を残したものとして27%の労働能力喪失を認めています。

主婦の嗅覚の脱失は逸失利益の対象にならない!これまでの常識でした。
現在でも保険屋さんは、「一流の料理人でなければ、嗅覚や味覚の脱失で逸失利益は発生しません!」と説明します。そう教え込まれているだけなのですが?
本件は、ガイダンスの紹介ですので、事案の詳細な事故状況や傷病名を把握しておりません。
しかし、常識的には平衡感覚、嗅覚、聴覚となれば、耳、鼻の外傷によるものではなく頭部外傷を原因としている筈なのです。

 
 

余談ですが、嗅覚の脱失は耳鼻咽喉科でT&Tオルファクトメーターで検査を受けます。
認知数値5.6以上が嗅覚の脱失、2.6〜5.5が嗅覚の減退となります。
脱失は12級、減退は14級相当の認定となります。

もし頭部外傷後の高次脳機能障害であれば、9級、7級の対象となります。
何を原因として、そのような症状になっているのか?
真剣に検討しなければなりません。

旭川地裁判決H11-1-26 
洋菓子店勤務の26歳女性について、調査事務所は頚部捻挫で14級10号を認定したものの、頸椎捻挫に起因する両眼の視力低下や両眼の眼球の著しい調節機能障害から、11級相当を認定し20%の労働能力喪失を認めています。

Nliro調査事務所は、頚部捻挫を原因とする視力低下等は神経症状の一つとして捉えます。
したがって、眼の視力や調節機能障害をピックアップして等級を認定することはありませんが、これに対して旭川地裁は踏み込んだ認定をしております。
労災保険でも程度が高度なものは個別的に認定しております。
Nliro調査事務所の認定が全てではない!被害者は認識しておかなければなりませんが、私は、頚部交感神経の異常を原因とするバレ・リュー症候群は生涯続くものではないと考えています。
東京、名古屋、大阪地裁の判決もしくは上級審の判決なら注目に値しますが、旭川では、過大評価は禁物です。

大阪地裁判決H12-1-12 
46歳男性会社員の後遺障害について、調査事務所の等級認定は12級7号であるが、後遺障害の主たるものは、左膝関節の側方動揺性であり、歩行に際し杖等による介助や装具による固定が必要である状態で10級11号に該当するとして事故前年の年収を基礎収入として67歳まで27%の労働能力喪失を認めています。

HPでも説明しておりますが、動揺関節の認定はかなり厳しい状況です。
Nliro調査事務所は、動揺関節について、症状照会の書式を用意しています。
「膝関節の動揺性についての所見」
「膝関節の動揺性について照会・回答」
申請時から、この文書を後遺障害診断書に添付して請求すれば、完璧です。
動揺性が顕著な場合は、ビデオ撮影を行ない、「これでも、どうか?」 ビジュアルに迫っています。
いずれにしても、専門医が立証する領域です。
医大系の整形外科、スポーツ外来を選択しなければなりません。

 
 

余談ですが、動揺関節で後遺障害が検討されるのは、前十字靱帯ACLと後十字靱帯PCL損傷に限られます。 内側側副靱帯MCL損傷に止まる場合は、後遺障害の対象にはなりません。
サッカーの選手であれば、1週間以内にピッチに復帰しています。
立証は、ストレスXP撮影、後遺障害等級は、動揺性の程度により、8、10、12級の選択です。
http://www.jiko110.com/topics/syoshiki_dr.html
書式は現在、HPからダウンロードが可能です。

8絨箴祿嘉級との関係で高い喪失率が認められた例
神戸地裁判決H12-11-20
頚部捻挫、頸椎不安定症及び尺骨神経麻痺で14級10号が認められた女性ピアノ講師について、後遺障害の部位と程度に加えて職業、性別、年令を勘案し33〜67歳まで10%の労働能力喪失を認めています。

例えば、電気工事や造園の仕事の場合、下肢に12級7号の後遺障害を残すと高場に上がれなくなり、現職に復帰できない可能性が考えられます。この場合、保険屋さんは、「仕事は電気工事や造園だけではない!」そのように説明して14%の喪失率で逸失利益を積算します。
逆に、市役所にお勤めの被害者で、事故後も減収が認められない場合は、例え片足の切断であっても逸失利益を認めないか?極端に薄めて?積算を行ないます。 
私は、常々この保険屋さんの行動を、「どっち転んでも、認めない?」 かなり矛盾したものと批判しています。
先の判例は、本来は14級10号で5%の喪失率が認められるに過ぎないのですが、被害者の仕事の内容、性別、年令に踏み込んで67才まで倍の10%を認めています。
この点で画期的な判決と説明できるのです。

神戸地裁判決H7-7-14 
成績優秀な13歳女子中学生が知能低下と運動障害の後遺障害で5級相当が認められ、両親等の送迎で定時制高校に通学する事案で、18〜67歳まで100%の労働能力喪失を認めています。

後遺障害等級5級の労働能力喪失率は79%です。
本件は、事故前の成績の善し悪しに踏み込んで判断をした点が注目されますが、私は別の観点で興味を覚えています。高次脳機能障害がNliro調査事務所で真剣に取上げられるようになったのは、平成13年からです。
それ以前の等級認定では、誤って低い等級が認定されることが殆どの状況でした。
5級2号 「終身にわたり極めて軽易な労務のほか服することができないもの?」

 
 

神経系統の機能または精神の著しい障害のため、終身にわたり極めて軽易な労務の他、服することができないもの「単純繰り返し作業などに限定すれば、一般就労も可能、ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなったりする問題が生じ、このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの!」と説明されています。

本件でも両親は定時制高校に送迎をしておりますから、明らかな随時介護の状況です。
であれば、学校での学習の状況や成果、学校以外の日常生活を明らかにすることによって、2、3級の獲得ができなかったか?2、3級であれば、労働能力喪失率は100%です。
自賠で失敗、判決で救われた?そのように考えています。

平成13年以前に頭部外傷で後遺障害認定を受けた被害者の方で、等級に納得しておられない方、実は今から掘り返しても間に合うのです。
お知り合いに該当する方がおられる場合、異議申立を進言してあげてください。

大阪地裁判決H10-7-27 
右膝の可動域制限で12級7号、右足関節の可動域制限で12級7号、骨盤骨の変形で12級5号、顔面醜状で12級13号、下肢の醜状で14級5号、これらを併合して11級が認定された26歳男子会社員の逸失利益について、41年間にわたり25%の労働能力喪失を認めています。

東京地裁判決H13-7-16 
骨盤骨変形で12級5号、左腓骨偽関節で8級9号、左下肢の短縮で10級8号、左足関節の機能障害で10級11号、右下肢の醜状障害で14級5号、これらを併合して7級が認定された35歳女子会社員の逸失利益について35〜67才まで60%の喪失率を認めています。

多発外傷による後遺障害は、併合された等級で一義的に判断するのではなく、包括的に全体像を捉えて認定すべし、この考えが示された画期的な判決です。
Nliro調査事務所が、包括的に等級の認定を行なうのは、神経系統の機能と精神に障害を残した場合と胸腹部臓器に障害を残したものに限られています。代表的には頭部外傷による高次脳機能障害です。

たとえば、味覚の脱失や嗅覚の脱失は12級相当と判断がなされるのですが、高次脳機能障害に関しては、他の知能低下や、運動麻痺等を総合評価して一つの等級が定められます。
複数の後遺障害が認められる場合、被害者の支障や苦痛は併合された等級による積算では、実態を明らかにできないことが当然に考えられます。
この場合は、裁判で請求することになります。

横浜地裁判決H13-10-19 
右下肢の1冀蚕未30度の外旋変形で12級が認められた45歳男子会社員の逸失利益について立位過重のバランスが悪く、1時間以上の起立が不能であり、時間給のアルバイトの職にしか就くことが来ず、事故前に比して収入が大幅に減収しているとして20%の労働能力喪失を認定しました。

現実の後遺障害による日常生活や仕事上の支障と収入の増減を明らかにして判断が示されています。 
12級の喪失率は14%ですが、先の状況に踏み込んで20%の労働能力喪失率が認められています。
何度も繰り返していますが、裁判では自由心証主義が貫かれています。
つまり、被害者の状況に鑑みて自由に判断していいことになっています。
保険屋さんとの協議では、この壁を突破することはできません。
労災保険の障害等級認定基準は国家が定めたものです。
「この基準を超えて判断を示せ!」何度繰り返しても実現は不可能です。
やはり「訴訟」を選択せざるを得ません。

じ瑳がなくても逸失利益を認めている例
浦和地裁判決H5-7-30 
右大腿切断で4級5号が認定された16歳の高校2年生について、収入を得ているのは被害者の不断の努力の結果であるとして18〜67歳まで49年間60%の労働能力喪失を認定しています。

東京地裁判決H6-4-22 
清掃業務を担当する45歳の公務員が右大腿部の切断で6級の障害等級が認定された事案で、事故後減収はないものの、痛みや通院のために勤務時間も短く、欠勤も多いため、今後、分限免職の処分を受ける可能性も考えられるとして45〜67歳までの22年間について60%の労働能力喪失を認定しています。

札幌地裁判決H7-10-20 
1級3号の障害等級が認定された29歳の公務員に対して、将来の昇進、昇級、転職等につき不利益を受ける蓋然性が認められるとして38年間について70%の労働能力喪失を認定しています。

 
 

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