こんな嘘も、よくつきます。
自賠法別表で定めている後遺障害等級の認定基準は、
制度であるが故に欠陥が認められます。
例えば、下肢の短縮です。
開放性の挫滅骨折では、骨折した下肢が短縮することがあります。
自賠法では、
1 p以上で 13 級、
3 p以上で 10 級、
5 p以上で 8 級を認定します。
逆読みをすると、
2.9 pは 13 級、
4.9 pは 10 級となるのです。
日常生活の困難さは、 5 pも 4.9 pも大差はありません。
しかし、 10 級は 461 万円、 8 級は 819 万円で、
逸失利益で計算する労働能力喪失率は 27 %と 45 %の
違いが出てくるのです。
「おかしいやんか?」 多くの被害者は主張しますが、
制度ですから、法改正が必要です。
何年も運動して、国会議員にも請願して、やっとの思いで改正されても、
当の被害者に遡及適用されることはありません。
交通事故 110 番が、法改正を伴う運動をしないのは、
今、相談されている被害者には、間に合わないからです。
下肢の短縮は、 XP 撮影で全長を計測しますから、
如何ともし難いのですが、では、女性の顔面の醜状痕で説明します。
女子の顔面に
3 p以上の線状痕が残ると
12 級が、
5 p以上であれば 7 級が認定されます。
これも逆読みをすると、
2.9 pは非該当、
4.9 pは 12 級となります。
224 万円と 1051 万円の評価です。

交通事故受傷で顔面だけの怪我は稀です。
殆どは、下腿骨の骨折等を伴います。
交通事故 110 番では、相談を受けた被害者に対しては
受傷後 6 ヶ月を経過した段階で、他に治療中の傷害が認められても、
顔面だけを先行させて症状固定とし、後遺障害診断を受けます。
何故なら、顔面の線状痕は、時間の経過と共に収縮するのを特徴としているからです。

例えば、下腿骨を骨折しプレート固定がなされていれば、
通常は、 1 年後に骨癒合を確認し、抜釘術が行われます。
症状固定は、抜釘から更に数ヶ月後になります。
ここまで待つと、 4.9 pや 2.9 pが発生するのです。

ところが、保険屋さんは、当然に、「全部まとめて、最終的な段階で請求します?」
黙っていれば、そのように説明します。
それでも強行すると、 「例がないので認められません?」 これは嘘です。
例は、いつでも作るものであって、だからこその例外もあるのです。
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