裁判では、被害者の支障が議論され、それに基づいた損害賠償が請求され、認められています。
職種が査定である以上、やはり被害者の実情を承知しておく必要があります。
「任意保険支払基準は、損害賠償金の算出に当たって、
加害者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を
算出するための目安として設けられたものであり、
被害者の個別・具体的事情を充分考慮の上、使用するものとする。」
これは富士火災海上保険の自動車対人賠償保険支払基準の巻頭に記載された文書です。
富士火災海上保険は、被害者等に損害賠償額の説明を行う際には、
この支払基準を開示してよいものとする!
ここまで踏み込んでいるのですが、肝心の査定担当者にはどうも伝わっていない様子で、
現場ではトラブルが絶えません。
私は、過去に保険調査員として多くの示談交渉を行ってきました。
これは、保険屋さんから報酬を得て示談行為を行っているのですから、
厳密には弁護士法第 72 条違反です。
表向きは、保険調査員に示談はさせないことになっていますが、
今でも、多くの保険調査員が示談を担当しています。
保険屋さんの営業時間外に示談の要請がなされた?
査定担当者の損害積算明細書を持参し、補足的な説明を行ったもの?
クレームに備えて予防線を張っていますが、実情は示談そのものです。
これが悪いと説明しているのではありません。
確かに、土日の午後に示談の話し合いを行いたい?このような要望もなされます。
私の場合は、被害者同席による医療調査等で被害者と一定の
人間関係を形成していましたから、「何故、保険調査員が示談に来たの?」
このようなクレームは少ない方でした。
示談とは、被害者の個別・具体的な事情をどのように損害積算に反映させるか?
これがポイントになります。
であれば、事前に面談してこれらの背景をシッカリと理解しておく必要があります。
これがなされているのであれば、払い渋りと揶揄されたり指弾されることもありません。
この基本を怠って、自らの積算を押しつけることは強要であって示談とは説明しないのです。
保険調査員であっても、これを守っていれば、基本的にクレームは発生しません。
ニッセイ同和損害保険には、手紙で示談解決を行う査定のオーソリティがおりました。
出掛けないことを自慢にし、誇りにしている査定マンです。
既に定年退職していますが、この手のアホゥが、実は多いのです。
今後、被害者は、どうしてこの積算になるのか?
根拠を明らかにして説明して欲しいと迫るのです。
誠意をかなぐり捨てて、根拠の大合唱をするのです。
残念ですが、このような形でしか、保険屋さんの嘘や横暴を押さえ込むことが出来ません。 |