その前に、医師の現況について説明します。
日本には、 80 校の医科大学があります。
1 校当り、 100 名の学生数で 6 年間、基礎的な勉強を続けます。
この時点で医師国家試験を受け、合格すれば、更に 2 年間の研修医生活を経験、
晴れて保険医登録を行い、医師として独り立ちするのです。

現時点の医師免許保有者は 26 万人、毎年、およそ 7000 名の医師が拡大再生産されています。
全国には、高度医療を提供する医大系の特定機能病院が 81 、
病院が 9000 、診療所が 9 万存在しているのですが、
深刻な、医師過剰現象が続いています。
医師とは何か? 何をしておられるのか?
当然に、診察、診断、そして治療を担当しています。
医師の職務は、交通事故の場合、事故受傷、救急搬送、診察、
XP ・ MRI 撮影、各種検査、確定診断、そして手術を含む治療、
最後に症状固定で完了します。
症状固定とは、治療を継続しても効果が得られなくなった段階、
つまり、一定の後遺障害を残して治療を完了することを意味しています。
医師にもレベルの差は歴然と存在しています。
先の領域で力のある医師、頼りにならない医師、千差万別です。
診断力のある医師に治療をお願いしたい!被害者全員がそのように考えています。
更に、医師の仕事は、症状固定段階を迎えたことで完了したのですが、
被害者には後遺障害診断と後遺障害等級の認定が残っています。

後遺障害等級が決まらない以上、総損害額は決まりません。
しかも、後遺障害の総損害額に占める割合は何と 85 %以上なのです。
保険屋さんは、これを医師の作成した後遺障害診断書に基づいて決定します。
しかし、医師の仕事は症状固定までですから、
通常、後遺障害には興味も関心もありません。
興味も関心も抱いていない?ですから後遺障害の詳細や立証方法を知りません。
まして、後遺障害とは、「治し切れなかったもの?」

治すことが仕事の医師にとっては、響きの悪い言葉です。
加害者でもないのに、最後の責任を追及されているかの如くです。
「冗談じゃねえ、そんなもん知るかよ!」
こうであっても、別に不思議なことではではありません。
医師の知らないところで、最後の重いツケ?
後遺障害診断が医師に廻されて来るのです。
医療の現場では、混乱状況が続いています。
困ったことですが、事実です。 |