概要

交差点を自転車で横断中、左折車に巻き込まれ、頭部から路面に転倒、脳挫傷、急性くも膜下出血となる。

問題点

意識回復後は、順調に改善が得られている。
深刻な障害を伴うと予想されるも、本人の努力、家族の献身的なフォローで日常生活に復帰することができたが、以前のように流暢に話せなくなり、判断力もわずかに低下をみせる。
家族にしか分からない微妙な障害を残した。
顕著なのは臭いがしない=嗅覚障害のみ。
治療先の病院では高次脳機能障害の評価、検査はまったく不能で嗅覚障害にも関心がなく、症状を訴えても、急性期の治療が完了した時点で、突き放される。

立証のポイント

現治療先での立証を断念し、高次脳のリハビリ、評価が可能な治療先に転院させる。
しかし、新たな治療先での検査もすべて平均値に近く、客観的なデータの不足に悩まされる。
言語障害の検査SLTAではわずかな所見、WABではほぼ正常であり、このままでは良くて9級である。

やむなく、家族にしか分からない微妙な言語障害を立証するために、2時間のビデオ撮影を行い、20分に編集して、被害者請求を行った。
夫との会話、特に子どもとの会話では、たどたどしい会話が鮮明に映し出された。
百聞は一見にしかずなのか、自賠責調査事務所は、この会話を評価し7級4号を認定、嗅覚の低下は14級相当で、併合7級が認定された。