概要

自動車運転中、対向自動車のセンターラインオーバーにより正面衝突、前額部をフロントガラスに強打し、外傷性くも膜下出血、他に胸椎、肋骨骨折と診断された。
見当識の低下、記憶混濁、情動障害があり、高齢などから認知症を発症したとされた。

問題点

80代であるも、大変元気で自動車を運転し、農業に従事していた。
高齢であり、事故外傷の影響だけではなく、認知症を発症している疑いがあった。
リハビリ先でも転倒から、右股関節の転支部を骨折、加えて、内臓疾患での入院も重なり、事故外傷による高次脳機能障害を浮き彫りにする必要が急がれた。

しかし、家族が地元の弁護士数件に相談したところ、等級が決まってから相談をしてくださいの対応で、完成した後遺障害診断書記載の内容について質問しようにも回答は得られなかった。
東京在住の家族が、高次脳で評価の高い弁護士に相談するも、「高次脳での等級認定は難しい?」 で、受任を拒否され、NPOジコイチの東京八重洲相談会に参加されたもの、

立証のポイント

高齢者の受任経験が豊富であり、年齢相応の認知機能低下と高次脳機能障害を切り分ける・・秋葉事務所の得意とするところです。
早速、本人と主治医への面談の必要から、熊本に出張しました。
本人と家族、主治医と面談、診断書や画像を確認し、長年の経験則から、高次脳での等級は認定されると判断した。

脳はレントゲンとCTのみしか撮っていなかったので、MRI検査を追加手配し、脳外科医と画像の精査にあたった。
くも膜下出血は受傷の前額部、つまり、前頭葉に出血痕がみられたが、脳挫傷は後頭葉に見られた。
これは、額をフロントガラスに打ち付けた際の衝撃が脳の反対側におよんで脳が傷ついた対側損傷であると判断した。
この主治医との打合せを基に画像分析レポートを作成、後遺障害診断書に添付した。

意識障害の記載については、初診の搬送先病院で、専用診断書に追記・訂正を加えた。
日常生活状況報告書も介護の必要性を前提に、家族と精密に作成、元気に農業をしていた記録を集積、提出書類に添付した。
この間、熊本へ2回出張し、滞在中は2つの病院に4往復した。

結果、随時介護状態が認められ別表Ⅰ・2級1号、胸椎圧迫骨折で11級7号が認定されました。
その後、連携弁護士に引継ぎ、現在、訴訟中である。

本件の申請は、熊本大震災の1週間前でした。