概要

片側3車線の道路の左車線をオートバイで走行中、 中央車線より脇道に入ろうとした乗用車が急に車線変更したため、巻き込まれて受傷する。
脳挫傷、外傷性くも膜下出血、肋骨多発骨折、左大腿骨開放性骨幹部骨折他

問題点

これまでは、家族が頑張って申請の準備を進めてきたが、行き詰って無料相談会に参加された。
カルテ上、初診時の意識障害が甘く、CT、MRIの撮影は、入院中のみで、退院後1年7カ月を経過しているのに、経過の画像撮影は行われていない。

立証のポイント

初診時の意識障害を確認する必要から、救急隊の搬送記録を取り寄せる。

①家族が、事故直後から半日は、まったく記憶を失っていたと訴えている。
②搬送記録では、JCS200と記載、意識喪失状態である。
③カルテの看護記録には、JCS100、呼びかけで開眼するようになったのは、受傷から2日後と記載、

初診時の意識障害所見は間違った記載がなされていることが判明したが、今は、それには触れず、入院先の病院で、MRI、T2スターの撮影を依頼する。
Tスターで、脳表面に微細な点状出血が認められ、傷病名にびまん性軸索損傷が追加された。
さらに、入院時のMRIと比較することで脳萎縮が確認できた。

その上で、搬送記録、看護記録、家族の供述をまとめ、主治医に意識障害の所見の訂正を申し出ると、問題なく、訂正に応じていただいた。

現在のリハビリ治療先で、神経心理学検査を受け、神経系統の障害に関する医学的所見、検査結果表を回収し、初診の治療先に戻った。
初診の主治医に、検査結果を示し、後遺障害診断書の作成を依頼した。

検査結果などから高次脳は3級3号を予想していたが、その通りの評価がなされた。

左大腿骨骨幹部骨折は、骨癒合良好であったが、右に比して1.5cmの骨短縮が認められ、13級8号となり、等級は併合され、併合2級が認定された。