高次脳7級4号、脊柱の奇形8級2号、併合5級

公共団体に勤務し、みなし公務員である25歳・男性がバイクで停止中に、相手車の衝突を受けたもので、高次脳で7級4号、脊柱の奇形で8級2号、併合5級が認定されています。

損保の反論

損保側は、事故後、復職しており、収入減もないので、逸失利益の積算は必要なしと主張しました。

弁護士の立証

確かに収入減がないときは、裁判であっても逸失利益が認められることは困難ですが、弁護士は、
①そもそも専門性が非常に高い職場であること、
②事故後は、勤務先と仲間の厚意で雇用が維持されているに過ぎないこと、
③今後は、公益法人改革の流れで雇用の安定は保障できないこと、
④高次脳により、理解力の低下、地図を読めないなど、日常生活で重大な支障があること、
⑤本人の努力もあって、現在の地位が維持されていること、
⑥脊柱の奇形・変形により疲れやすく、事故前の業務内容には戻れていないこと、

勤務先の陳述書などを提出して、より具体的に、上記を主張した結果、

⇒裁判所は、7級相当の逸失利益、5280万円を認定しました。
和解調整金500万円を含め、7500万円の解決となりました。

NPOジコイチのコメント

損保との示談交渉では、逸失利益が等級に相当するかたちで反映されないことが大半です。
本件のように、事故後に減収がなく、とりわけ、高次脳や脊柱の奇形・変形など、目に見えない、目立たない障害では、その傾向が明らかです。
今回も、損保側は、自賠責を超えては逸失利益を認めないと主張してきました。
しかし、ここで怯むのではなく、この先将来まで見据えてしっかりと主張し、立証することで、逸失利益も認められ、大きな増額につながることもあるのです。
早々に諦めて、弱気な発言を繰り返す弁護士に依頼してはなりません。

※みなし公務員

公務員とは異なりますが、業務の性質上、法令により公務に従事する職員とみなされ、刑法その他の罰則の適用などについて公務員に準じる取り扱いを受ける者を言います。
駐車違反を確認している駐車監視員のおじさんも、みなし公務員です。
3000円を渡して、「おっちゃん、お願い、見逃して?」 は、収賄罪で捕まります。