高次脳7級4号 併合6級

44歳、デザイナーの女性が大型バイクで直進中、路外に右折した対向自動車の衝突を受け、高次脳で7級4号、味覚・嗅覚の脱失が12級相当、視野障害で13級、併合6級が認定されました。

被害者は、公益財団法人交通事故紛争処理センターに示談の斡旋を求め、協議したのですが、7000万円の斡旋額に納得することができず、弁護士に相談したものです。

損保の反論

①逸失利益の基礎収入について、事故発生年に870万円の年収であったが、事故の前年は700万円、前々年が690万円であり、870万円を採用すべきではないこと、
②労働能力喪失率は、6級では67%であるが、仕事的には、高次脳だけを反映すべきであり、7級の56%を採用すべきであることなどと反論しています。

弁護士の立証

弁護士は、基礎収入について、被害者の仕事にかける熱意や能力と、この間、増収となった具体的な内容を具体的に立証して反論しました。

⇒裁判所は、その主張を認め、逸失利益、休業損害いずれも、年収870万円を基礎とすべきとし、労働能力喪失率についても視野障害を評価して67%とすべきと認定しました。

損保側の主張は、ことごとく却下され、損害賠償額は1億3600万円となり、財団法人交通事故紛争処理センターの提示額7000万円のほぼ倍額が実現できました。

NPOジコイチのポイント

個人事業主では、景気などの影響を受けやすく、所得に上下が認められる傾向です。

事故前3年間の平均を求めるのは、一見すると公平な評定とも思われますが、弁護士は、これに納得することはなく、どうして増収となっているかに迫っています。

被害者の事故前の仕事の内容から、能力と企画が評価されて増収となっているときは、その傾向が翌年も続くと予想されるからで、ここが、並みの弁護士と違うところです。

つぎに、財団法人交通事故紛争処理センターです。
紛争処理センターでは、嘱託弁護士が無料で対応し、赤本基準で示談の斡旋を行っており、正に、被害者にとっては駆け込み寺の存在です。
しかし、紛争処理センターであっても、被害者には、交渉力が求められているのです。
嘱託弁護士は、あなたが依頼の、あなたの利益を代表する弁護士ではないのです。
さらに、嘱託弁護士の当たり外れもあります。
紛争処理センターにおける解決は、決して、万能ではないのです。