バイクと自動車の事故

43歳、アルバイトの男性が、原付を運転し路外から左折したところ、交差点における一時停止を無視し、センターラインオーバーで左折してきた相手自動車の衝突を受けたもので、C4頚髄損傷により、四肢体幹麻痺となり1級1号が認定されています。

損保の反論

①本件事故の過失割合は95:5であり、被害者にも5%の過失が認められること?
②事故当時、年収120万円のアルバイトの逸失利益に、賃金センサスは不適切であること?
将来介護料は、施設介護であり、日額5000円も認めれば、十分であること?

弁護士の立証

①過失割合については、刑事記録から、加害者のセンターラインオーバーを立証し、本件の過失割合を0:100と主張しました。

②被害者のアルバイト年収は120万円程度であったが、兄と一緒に新たな事業を始めるための研修を兼ねたアルバイトであったため、アルバイト先の上司に証言を求め、その事実を立証し、0:100の交通事故受傷で、将来を棒に振ったことを強調したところ、損保は実収入より明らかに高額な44歳の平均賃金での逸失利益を算出することで譲歩しました。

③施設介護ではありましたが、家族による全面的な介護が前提となっていることを立証したところ、損保は、主張する倍額の日額1万円を認めました。
結果的に、弁護士の主張が全面的に採用され、損保が提示してきた示談額4450万円は2.2倍の増額となり、1億円が実現できました。

NPOジコイチのコメント

本件を担当した弁護士は、重度後遺障害の訴訟解決で高額判例の実績を有しており、損保業界ではその剛腕振りが知れ渡っています。

本件では、被害者の兄が損保との話し合いを重ねており、症状固定として後遺障害を被害者請求し、4000万円の自賠責保険金が振り込まれるまでは、弁護士の登場はありません。
安心しきった損保が、示談金額4450万円を提示した直後に颯爽と登場し、「それはないでしょう?」
すべて地裁基準に置き換えて押し切ったものです。
損保との示談解決であるのに、和解調整金の170万円もシッカリ請求し支払われています。

損保にすれば、施設介護における介護料の日額1万円が、訴訟となれば増額される可能性があると不安に感じ、「ともかく、早く終わらせろ?」 で白旗を掲げて敵前逃亡したものと思われます。
実は、JA共済なら、よくあることなのです。
弁護士の真の実力が発揮された示談解決でした。

施設介護であっても、遷延性意識障害や重度脊髄損傷では、施設側が、家族の介護サポートを求めるのが常識となっています。施設に入所したときでも、実態を調査して家族介護料や通院交通費の請求を忘れてはなりません。