コンビ二駐車場の前で佇立中の19歳女性アルバイトが、駐車場からバックしてきたトラックに轢過されたもので、C6頚髄損傷により対麻痺の後遺障害を残していたが、主治医の、「事故以外の病気である?」 の診断書があり、自賠責保険の後遺障害等級は確定していない状況であった。

損保の反論

当初の主治医の診断書に歩調を合わせ、事故以外の病気によるもので、無責?

脊髄損傷の検討

弁護士の立証

①弁護士は、専門医に被害者の治療および診断を依頼すると共に、当初の治療先における術時の画像分析、カルテ分析から詳細な意見書の作成を依頼しました。

さらに、専門医のサポートを得て、新たに診断された傷病名に関する医学文献を多数収集しました。
その上で、当初の主治医に対しては、再三、書面による尋問を行い、それらの一切を地裁に証拠として提出し、C6頚髄損傷による対麻痺であり、1級3号が認定されて然るべきと主張しています。

⇒裁判では、専門医の意見書および当初の治療先の術時の画像分析と、主治医に対する書面尋問の矛盾が明らかとなり、主治医の診断は誤診であると判断されました。

②主治医の誤診を前提に、専門医の意見書、母親の陳述書から、被害者の症状、介護の実態を明らかにし、将来介護料は、自宅における職業介護をベースとして1億2600万円、自宅の1階が店舗として利用されており、自宅介護では、エレベーターの設置が必要であるとして2300万円の住宅改造費などを請求しています。

⇒裁判所は、総額2億8000万円の請求を認めたのですが、被害者過失が50%であり、実現できた損害賠償額は7900万円でした。
損保は、不服として控訴したのですが、高裁では一審判決通りで和解となりました。

NPOジコイチのコメント

本件は、2004年の判決で、当時、多くの地方裁判所は、将来介護料として、家族介護では日額6000円程度を認定する傾向でした。
本件においては、年間285日は、職業介護人の導入で、日額2万円、80日間は家族介護として日額8500円を認定しており、その意味で、画期的な判決でした。
現在では、家族介護にもレスパイトが必要であるとして、職業介護人の占める割合が増えています。