32歳、男性会社員が自転車で道路を横断中、50kmの速度オーバーで走行してきた普通乗用車に跳ね飛ばされ、脳挫傷による遷延性意識障害で1級1号が認定されています。

損保の反論

①横断歩道外横断の被害者側にも50%の過失がある?
②首都圏近県にある30カ所の介護病院のリストを提示し、自宅介護は不可能で認められない?

弁護士の立証

①交通事故発生現場を検証し、刑事記録、加害者の証人尋問などで、加害者にも大幅な速度違反が認められることを主張しています。
⇒裁判所は、過失割合を20:80と認定しました。

②弁護士は、30カ所すべての介護型病院を訪問して実地調査を行い、いずれの介護型病院も、遷延意識障害者の介護には不適格であることを立証しました。

その上で、家族が自宅介護を前提に住宅の改造を進めていることについて、妻の陳述書を提出、現入院先である療護センターの主治医の意見書を提出、自宅介護が可能であることを立証しました。

⇒裁判所は、自宅介護が可能であると認定、新築差額の改造費700万円を認めています。

④将来介護料について、妻は専業主婦であったが、介護にも休み=レスパイトが必要であることを主張しています。

⇒裁判所は、職業介護と家族介護の併用で、妻が67歳までは日額1万5000円を、67歳以降は、職業介護人を前提に、日額2万5000円を平均余命まで認めました。

NPOジコイチのコメント

遷延性意識障害では、大多数の損保は、自宅介護を全否定し、介護型病院での療養を押しつけます。
しかし、遷延性意識障害者に対して、手厚い介護のできる病院は、ほとんどありません。

ⅰ病床数と医師・看護師・介護職員数?
ⅱ夜間の配置は?
ⅲ決められた食事の時間が守られているか?
ⅳ食事のあとは、口腔ケアが実施されているか?
ⅴおむつ交換は、1日、何回、実施されているのか?
ⅵ排便、摘便は週に、何回実施されているのか?
ⅶ2時間ごとに体位変換を行って、褥瘡防止をしているのか?
ⅷ入浴介護は、週に何回、何人で実施されているのか?
ⅸ1日2回の蒸しタオルによる清拭は守られているのか?

現状では、介護型病院に出向いて、上記のアンケート調査を実施してチクチクつついてやれば、ほぼすべての介護型病院が患者の受け入れを拒否することになります。
出向いて立証すれば、損保の反論など木っ端微塵に粉砕できます。