被害者の大切な命が奪われる死亡事故は、交通事故の中では、もっとも悲惨で、重い被害です。
特に、朝、「行ってらっしゃい!」と送り出したお父さんが、通勤途上の交通事故受傷で即死されたようなとき、家族は、なにが起こったのか、現実を受けとめることすらできません。
相談を受けていても、かける言葉を見つけ出せないことが多いものです。
公益財団法人 交通事故総合分析センターの報告によれば、交通事故死者数は、昭和45年に1万6765人の過去最多を記録しましたが、それ以降減少し、平成29年度中は、3694人と昭和24年以来の統計で68年振りに最小となりました。
項目 | 人数 | 前年比 | 増減率 |
死者数 | 3694人 | -210人 | -5.4% |
交通事故発生件数 | 47万2069件 | -2万7132件 | -5.7% |
負傷者数 | 57万9746人 | -3万9107人 | -6.7% |
死亡事故としてカウントされるのは、受傷から48時間以内に死亡された人の数であり、現実の交通事故相談では、これらの統計から外れる被害者が多いのです。
上記に、労災事故の30万件を含めると、死者数は、まだまだ増えることになります。
1年間で77万件の事故が発生しており、少なくとも80万人以上が怪我をしているのですから、手放しで喜べる状況にはありません。