幹線道路に飛び出す状況で横断した4歳男児が、直進中の乗用車に跳ね飛ばされ、死亡しています。

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損保の反論

①本件事故は、被害者の飛び出しにあり、過失割合は30%が相当?
②したがって、損害額は、自賠責保険からの3000万円の充当で完了する?

弁護士の立証

①本件の事故現場は、幹線道路で横断禁止の規制がなされており、幼児の修正-10%を行ったとしても、被害者の過失として30%が予想される状況でした。

弁護士は、父親の加入する自動車保険に人身傷害保険が付保されていることに着目、人身傷害保険に対して先行請求を行い、3870万円を回収した後に、訴訟を提起しています。

②幼児の死亡慰謝料は、地裁基準でも2000万円ですが、和解交渉では、両親の心情に配慮するように強く求めたところ、500万円が増額され2500万円が認められました。

⇒和解調整金470万円を含め、1580万円の損害賠償額が認められ、先に人身傷害保険から3870万円を回収しており、合計では、5450万円の損害賠償額が実現できました。

NPOジコイチのコメント

被害者が4歳の幼児となると、経験則では、上限の損害賠償額は、ほぼ4000万円となります。

本件における勝利のポイントは、人身傷害保険に先行請求し、損保の支払基準であっても、限界ギリギリの3870万円まで、損害額を積み上げて回収したところにあります。
弁護士が交渉しても、人身傷害保険は、損保基準による損害の積算となりますが、弁護士の実力で運用基準を積み上げて増額を迫っていけば、一定の増額を実現することができるのです。

訴訟前に、3870万円の元金を確保した時点で、本件の勝負はついたのです。
つまり、必要以上の過失論争を避けつつ、早期解決に結びつけることに成功したのです。

※保険の約款 加害者の存在する交通事故における損保各社の人身傷害保険の対応について? 加入の損保によって、人身傷害保険、無保険車傷害特約の対応が変わります。

A B C
①損保ジャパン日本興亜 ①東京海上日動 ①三井住友海上
②朝日 ②日新 ②三井ダイレクト
③セゾン ③eデザイン ③AIG
④損保24 ④共栄 ④アクサ
⑤セコム ⑤全労済 ⑤チューリッヒ
⑥ソニー ⑥あいおいニッセイ同和 ⑥SBI
  ⑦大同(沖縄) ⑦JA共済

1)Aランクの6社について?

Aランクの6社は、2014-2の最高裁判決を遵守し、加害者の存在する人身傷害保険、そして無保険車傷害特約では、判決や裁判上の和解に応じると約款に明記しています。
つまり、被害者に過失の認められる交通事故であっても、損害賠償額のほぼ100%を地方裁判所支払基準で実現できることを意味しています。

2)Bランクの7社について?

Bランクの7社は、2014-2の最高裁判決を意識し、加害者の存在する人身傷害保険、そして無保険車傷害特約では、訴訟に先行して人身傷害保険に請求されたときに限って、判決や裁判上の和解を尊重すると約款に明記しています。

つまり、被害者に過失の認められる交通事故では、人身傷害保険に対して先行請求を行えば、損害賠償額のほぼ100%を地裁基準で実現できるのですが、訴訟を先行された後に、過失分を請求されたときは、損保の基準でしか支払いませんとしているのです。
人身傷害保険先行でなければ、地裁基準の実現はできないということです。

3)Cランク、ゾンビの7社について?

Cランクの7社は、人身傷害保険に先行請求を行っても、契約者の過失割合分しか支払いません。
この時点で、夢の全額補償は叩き潰されているのです。

判決または裁判上の和解で損害賠償額が決まっても、支払いとなると、
①当社と保険金請求権者との協議、
②協議が成立しないときは、当社と保険金請求権者との訴訟、裁判上の和解または調停
ですから、再び、費用を負担して裁判で決着をつけなければならず、お話にならないのです。

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JA共済は、気がついていないのか、2014-2の最高裁判決に伴う約款改訂をしておらず、弁護士費用特約に至っては、契約車に搭乗中のみ担保としているところから、Cランクとしています。
JA共済は、もう自動車保険などの金融事業からはからは撤退すべきレベルなのです。

4)理想的なトッピング?

人身傷害保険は損保ジャパン日本興亜、交通乗用具特約は日新火災、そして弁護士費用特約はあいおいニッセイ同和損保と選択できるなら、トリプルAとなりますが、自動車保険は包括契約であり、トッピングは許されていません。トッピングで、トリプルAを実現することは、夢物語なのです。

Q 田中さん、37歳男性会社員が、通勤途上で、自宅から最寄りの駅までを歩行中、無保険、センターラインオーバーの相手車の衝突を受け、中心性頚髄損傷で入院しました?

①Aランクの6社であれば、人身傷害保険の適用で、当面の治療費、休業損害、入院雑費などが負担され、障害等級が確定すれば、弁護士費用特約を適用して、損害賠償請求訴訟を提起します。
判決または裁判上の和解で損害賠償額が決まったときは、その判決額が、一部の例外を除いて、人身傷害保険+無保険車傷害特約で支払われます。

②これが、Bランクの7社であれば、弁護士費用特約の適用までは同じですが、判決または裁判上の和解で損害賠償額が決まっても、人身傷害保険に先行請求をしなければ、自社基準で支払われます。

③さらに、Cランクの7社となると、人身傷害保険は、契約者の過失割合分のみの支払いとなり、相手のセンターラインオーバーでは、0:100ですから、当面の治療費、休業損害などの支払いは、120万円の自賠責保険の範囲内でしか実行されないのです。
判決または裁判上の和解で損害賠償額が決まっても、支払いとなると、
①当社と保険金請求権者との協議、
②協議が成立しないときは、当社と保険金請求権者との訴訟、裁判上の和解または調停

ですから、再び、費用を負担して裁判で決着をつけなければならず、お話にならないのです。

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ほぼ同額の保険料を負担して、安心していても、いざ、交通事故が発生すると、損保によっては、対応がマチマチ、払う、払わないで、結果は、月とスッポンです。

分かりやすく言えば、月は、Aランクの6社、スッポンは、Bランクの7社、スッポンを通り越して獰猛な噛みつき亀化しているのがCランクのゾンビ7社なのです。

損保の自由化により、こんな時代に突入しており、弁護士にも約款の知識が求められているのです。