自転車で自転車横断帯を横断中の18歳男子高校生が、左折の中型貨物車に跳ね飛ばされ、死亡しています。

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損保の反論

被害者は事故当時、18歳の高校生であり、高卒の平均賃金を使うべき?

弁護士の立証

①被害者は、18歳の高校生であったが、すでに市の消防局員として就職が内定していました。
弁護士は、消防士になるという夢を持ちながら、志半ばで命を奪われた子息の無念さを訴える両親の思いに応え、逸失利益の基礎収入は、あくまでも消防士の平均賃金を使うべきだと主張し、基礎年収を657万円で請求しています。

⇒本来なら、高卒男子の賃金センサス550万円の採用が一般的ですが、裁判所は20%を増額し、657万円を認定しており、極めて稀な事例です。

②青信号で横断中の被害者には、なんらの過失もなく死亡しており、裁判所は、扶養家族のいない高校生には高額な2400万円を死亡慰謝料として認定しました。

和解調整金140万円を含め、9020万円の損害賠償額が実現しました。
未就労の高校生の賠償金としては、破格に高額なものです。

NPOジコイチのコメント

なんと言っても、逸失利益の基礎収入に業種別・職種別の賃金センサスを適用させたことが、最大の勝因であると考えます。

交通事故では、死亡事故に限らず、個別の損害賠償を希望される被害者が多いのですが、裁判所にも、判例などにより賠償には一定のモデルがあり、それに拘束されています。
しかし、本件では、それらに捕らわれることなく、被害者の無念と遺族の意向を強く主張したことにより、大きな賠償額が実現できたもので、弁護士の力量に敬意を表するものです。

※賃金センサス

厚生労働省が実施する賃金構造基本統計調査のことで、主要産業に雇用される労働者について、雇用形態・就業形態・職種・性別・年齢・学歴・勤続年数・経験年数などの属性別にみた賃金の実態を、地域・産業・企業規模別に明らかにするために、毎年実施されています。