死亡事故に関するNPOの無料相談

妻女が運転中の乗用車が交差点を直進中、信号無視の普通乗用車の衝突を受け、後部座席に同乗中の45歳、夫である会社社長が車外に投げ出され、全身打撲で死亡しています。

損保の反論

①本件事故当時、後席シートベルトの着用は義務化されていなかったが、被害者は、シートベルトをしておらず、過失が認められる?
②逸失利益について、被害者は会社社長であり、年収のうち利益分配分が含まれる役員報酬部分は減額されて然るべきである?

弁護士の立証

加害者は、刑事裁判の第1審において青信号を主張し、目撃者証言が採用されて有罪判決が下された後も、納得することなく控訴し、高裁に持ち込んだのですが、加害者が高裁の判決を待たずに死亡したため、1審の有罪判決が確定するという特殊な事情により長期化していました。

①弁護士は、刑事記録を検証し、被害者に過失がないことを立証しています。
さらに、加害者が反省することなく、不誠実な態度を取り続けたことは、慰謝料の増額事由に該当することを強調し、中学生の子どもが2人残されており、本件事故が家族に与えた精神的ショックや将来の生活不安など、本件死亡事故が与えた影響の大きさは計り知れないと締めくくりました。

⇒裁判所は、標準的には2800万円のところ、制裁的な慰謝料を加味し、死亡慰謝料、近親者慰謝料で3200万円の高額を認定しています。

②逸失利益については、業態、事業の実態を詳細に立証し、被害者の寄与率が100%であったと主張、損保の減額主張を封じ込めました。

⇒裁判所は、弁護士の主張を採用し、8300万円の逸失利益を認定しています。

3年6カ月の遅延損害金2250万円を含め、1億5000万円の損害賠償額が実現しました。

NPOジコイチのコメント

信号の色は、有無責の判断に関わる重大な事実ですが、自らの信号無視が悲惨な事故を引き起こしたにもかかわらず、その事実を認めず、否認し続けた加害者に対して、制裁的慰謝料を求め、これを裁判所が認容したことは、正に、正しい判断であったと考えます。