交通事故110番
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任意保険基準?


任意保険支払基準? そんなもの、とっくの昔に撤廃されてありません。
平成 10 年、今から 9 年も前のことですが、自動車保険は完全に自由化 ※ されたのです。
従来、強制されていた統一保険料率と統一支払基準は、この時点で撤廃されているのです。
ゴミ箱に破棄された筈の支払基準を独自に印刷して、「弊社の支払基準で計算しました?」 
なんて、実は、うそぶいているのです。

保険屋さんが非常識、これは世間の常識!
保険屋さんが利益を上げるには、誰かが損をしなければならない!
保険の世界では、事故を起こさない人、事故にあった人が損をするシステムが構築されている!
保険は、当たっても、心の底から笑えないマイナスの宝くじである!

これらは全て、マーフィーの法則です。

出版社 ぎょうせい  2500 円

さて、保険の自由化から 4 年を経過した H14-3-16 、東京三弁護士会交通事故処理委員会 創立 40 周年の記念講演に、
当時の東京地方裁判所民事 27 部=交通事故専門部の河邊 義典総括判事が、
「交通事故賠償の実務と展望」をテーマに講演されています。
その中の 39 〜 42 ページで、「被告代理人、任意保険会社に対する要望」として、
保険会社は地裁基準の 80 %、腹 8 分を提示すべきと意見展開しておられます。

損害保険協会の柏井 譲二氏は平成 5 年版の赤い本で、
「自賠責保険が、部分的補償を前提とした基本補償であると考えるならば、任意保険はその補完的機能を果たす、
完全補填を目的としたものであり、賠償額水準は、社会的に公正、妥当なものでなければならないことから、
原則として判例の追随型を目指すもので、裁判所の判例動向を正しく把握し、
これを分析、集約する形で損害額算定上の諸方式の定型化あるいは定額化を行っていくものである。」 結んでいます。

この考えに従えば、本来、自賠責基準と裁判基準との間に、任意保険基準なるものは、存在するはずがないのです。 
当然に保険屋さんは裁判基準に準拠すべきということになります。

しかし、訴訟となった場合のコストや時間を掛けないでの解決であれば、
裁判基準から多少減額されることになっても合理性は認められるのです。
その落とし処が裁判基準の 80 %、腹 8 分目と説明されているのです。

東京地裁の総括判事と損保協会がこれらの意見展開をしているのですから、今後、被害者は、これを根拠・常識として、
保険屋さんとの示談交渉では地方裁判所支払基準の 80 %の実現を目指さなければなりません。

保険屋さんは、「冗談ではありません、任意保険支払基準はちゃんと用意されています!」 おそらく、
この手の反論を展開すると思いますが、考えても見て下さい。
被害者は、これらの保険屋さんと個別契約をしておらず、
タマタマ加害者が加入していた保険屋さんの対応を受けているに過ぎないのです。
であれば、 1 民間企業の支払基準? そんなものに強制されるイワレは何処にもありません。
地方裁判所支払基準=赤い本をガラス張りの基準であるとして適用を迫ることになります。

「 9 年も前に撤廃された基準での解決は非常識です。 従って、赤い本を基準として話し合います。 
私は、契約者ではありませんから、貴方の会社の基準に拘束されません。 
しかし、弁護士や紛センに依頼するつもりもなく、貴方と話し合って示談することを決めていますから、
私も階段を降りることにします。 
ですから、貴方もホンの少し、階段を上がって下さい、これで妥結しましょう!」 

これを殺し文句に 80 %で妥協して下さい。

※平成 8 年 4 月、改正保険業法の施行により生損保の垣根が取り払われ、
平成 8 年 12 月には、日米保険協議が決着、平成 10 年、自動車保険は完全に自由化されています。 
これに伴い、護送船団方式は終了、 H11-7-1 には、爺さん会が強制していた保険料率の使用義務、
統一支払基準も廃止されているのです。

余談ですが、 H10-10-1 、東京海上火災保険は、自由化の目玉として人身傷害保険、 TAP を発売しています。




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